第59回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会・第23回日本精神保健福祉士学会学術集会

コラム「テーマに込めた想い」

運営委員会による、全国大会開催に向けた想いをつづったコラムを掲載します。

もくじ

2024/09/13第31回
つながり、ひらく/河野 康政(運営部 副部長)
2024/09/13第30回
心をひらく 夢をひらく 明日をひらく 人生も・・・ひらく/安井 利恵子(渉外広報部 ボランティア班)
2024/09/13第29回
姫路市での挑戦と使命感~プレッシャーと共に歩む学会運営~/藤井 宏昭(渉外広報部 ボランティア班+渉外班)
2024/09/13第28回
細かすぎる日々/角野 太一(運営部 プレ企画班+総務班)
2024/09/13第27回
母海回帰/松田 一生(渉外広報部 統括)
2024/09/06第26回
「ようさん」に込めた思い/運営部 プレ企画2担当
2024/09/06第25回
運営委員になって思ったこと/築山 理那(運営部 プレ企画班)
2024/09/06第24回
だって、楽しそうじゃないですか!/金田 知子(兵庫県精神保健福祉士協会・監事)
2024/09/06第23回
母川回帰/松田 一生(渉外広報部 統括)
2024/08/30第22回
醍醐味/竹内 将史(運営部部長)
2024/08/30第21回
兵庫大会に参加いただける皆様に用意している「特別」なもの/外広報部広報班一同
2024/08/30第20回
自分以外の力で色々な「ひらく」を経験/有本 泰成(広報班・渉外班)
2024/08/30第19回
「とじる」から「ひらく」へ/多田 光一(渉外広報部 ボランティア班)
2024/08/30第18回
好きな言葉/藤村 要至(大会事務局長)
2024/08/30第17回
人との出会いで「ひらく」/宇都宮 真奈(運営部 プレ企画班)
2024/08/30第16回
懇親会/畑山 真一(渉外広報部懇親会班)
2024/08/23第15回
「当たり年」ってどんな年?/井上 芳美(渉外広報部 ボランティア班)
2024/08/23第14回
この場をお借りして/大西 絢子(運営部 メイン企画・開閉会式担当)
2024/08/16第13回
私の「ひらく」/橋本 祐子(渉外広報部 渉外班)
2024/08/16第12回
今の環境を離れるということ/片山 草太(渉外広報部 渉外班)
2024/08/16第11回
これからへの期待を込めて/中西 亮子(渉外広報部 懇親会班・渉外班)
2024/08/16第10回
いまだかつてない『いま』を過ごす/田口 理香(運営部 分科会班)
2024/08/09第9回
なんとかなる /山下 峻(運営部統括)
2024/08/09第8回
全国大会に参加して得られる「やる気」 /後藤 祥仁(運営部 プレ企画班)
2024/08/09第7回
あのときがきっかけで・・・ /有元 純(渉外広報部 渉外班)
2024/08/09第6回
経年変化っていいよなあ/安好 弘孝(運営委員長)
2024/08/02第5回
好機と共に学び・楽しもう/橋本 和宏(運営部 プレ企画班)
2024/08/02第4回
人生に一度/大橋 寛司(運営部 プレ企画班)
2024/08/02第3回
精神保健福祉士であり続けること/秋山 七海(渉外広報部 広報班)
2024/08/02第2回
「ひらく」はなぜひらがななのか?/藤村 要至(大会事務局長)
2024/02/21第1回
テーマに込めた想い
2024/05/15第0回
封筒をひらく―「どんな色にも染まらない」のか、「どんな色も染めてしまう」のか―

第31回 つながり、ひらく

河野 康政(運営部 副部長)

大会運営に関わることになり(あまり協力できていませんが…)、
自身が参加した大会を思い返す。
高知(2002)を皮切りに愛媛(2023)まで、
就職後の全国大会にほぼ7割参加、
過去の全国大会の記録を見て、
感慨深く思います。

だが、それ以上に思い出したのは、
様々な精神保健福祉士とのつながりです。
大会に参加を始めた頃は、
先輩達に魚のフンの様にくっつき、
先輩達が県外の人たちと熱く語っているのを見て
「やっぱり先輩ィは、スゲェーやッ!」と思い、
分科会に参加し、
取り組みを聞き刺激を受けたものでした。
その後も参加し続け、
多くの方々とつながり、
取り組みや考えを知り、
刺激を受け、
現在の自身につながっています。
今回は、それを運営側で返す番だと思っています。

二日間、姫路は多数の精神保健福祉士が集まります。
こんな機会はなかなかありません。
会場、近隣の繁華街、宿泊先、姫路城どこに行っても精神保健福祉士がいます。
誰かとつながる二日間になります。

つながり、語り、得たものを各自のフィールドでの新たな展「開」につなぐ。
最高に『ハイ!』ってやつですよね。

ひっそりと参加し、勉強して静かに地元に戻ろうとか考えている方は
いないとは思いますが、一応お伝えしておきます。

皆様姫路にお越しの際は「つながる」覚悟を持ってお越しください。
「覚悟はいいか? 運営委員はできてる。」

そして二日間を終えて、参加された皆さまに
「さすが兵庫!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ 
そこにシビれる!あこがれるゥ!」
「なぜ!なの…?どうして『2日』だけなのよォオオオ~ッ!!」
と思っていただけるよう、当日まで運営委員一同走り切ります。

第30回 心をひらく 夢をひらく 明日をひらく 人生も・・・ひらく

安井 利恵子(渉外広報部 ボランティア班)

文章を書くことが苦手な私ですが、
「引っ込み思案はケガのもと」なので、
自分の言葉で、
私の『ひらく』(拓いてきた道)を書いてみたいなと思います。
元々、
「資格はあるに越したことはないが、何事も経験に勝るものは無い」
と思っていたのですが、
『何をやってもだめだ』と不登校や引きこもりになり、
社会との繋がりを拒否、
心を閉ざしてしまった若者や、
『認めてもらえない』と非行から保護観察になり、
突っ張ることで自分を保っていた若者、
そしてその家族と出会い、
自立支援をしていく中で、
知識がないと何もできないことに気づきました。
それから知識を増やそうと
自学自習で研修や講演会に参加したりしているうちに、
高校在学中から関わることで切れ目のない支援をということで、
教育委員会と連携支援をすることになり、
経験からの話も大事ですが先生方に安心してもらうためには、
専門知識(資格)は必要でした。
『社会福祉士』と『精神保健福祉士』の
資格取得を目指してみようと一念発起したのが50歳の時でした。
そして、憧れの大学生(笑)になったのですが、
仕事と学業の両立は想像以上に大変で、
国試は無謀すぎるとくじけそうになりながらも頑張れたのは、
同じ目標を持つ仲間の存在でした。
共に学ぶ仲間は年齢も職種も全く違っていましたが、
心を開き、
明日(自分の成長)を拓いていこうと夢を語った
スクーリングが懐かしいです。
立場は違っても共通事項は盛りだくさんで、
「そうそう!」
「わかる!わかる!それで?」
と会話も進み、
日々の仕事に翻弄され疲れた身体に鞭打って参加しても、
帰りはワクワク笑顔になれました。
これほどあったかく癒される時間があったでしょうか。
時には意見の違いでぶつかっても
「ああ、そういう考え方、捉え方もあるんだ」
と勉強になったことも多かったです。
勉強が嫌いだった私は、
学べることがこんなに新鮮で楽しいことだとは思いませんでした。
学び方だと実感したことが自信となり、
色々な方向から若者を見ることができるようになったり、
導き方や支援の幅が広くなりました。
また、支援機関との連携にも人とのつながりの幅が広くなり、
中身の濃いものになったことも私の財産になっています。
55歳で精神保健福祉士になった私が兵庫県に来て3年、
兵庫県を知りたい、
私でもできること何かないかなぁ・・・
と運営委員の仲間に入れてもらったのですが、
また新たなつながりの輪ができていることがめちゃくちゃ嬉しいです。
そしてこんな素敵な機会を与えてもらったことに感謝しています。
 全国から姫路に集まって来られる仲間に
『HYOGOからひらく』発信をし、
今後の『つながりをひらく』時間を楽しみに、
これからもずっと大事にできればと思っています。
一緒に楽しみましょう。
姫路でお待ちしています。

第29回 姫路市での挑戦と使命感~プレッシャーと共に歩む学会運営~

藤井 宏昭(渉外広報部 ボランティア班+渉外班)

「姫路市出身だから」という一言で、
私は学会の運営員として名乗りを上げました。
それが私の「運命の選択」だったのでしょう。
しかし、現実は理想的な展開ではなく、
日々の業務に忙殺され、
気づけば「あっという間に一ヶ月を切った」
という状況に追い込まれています。
統括からの「面白おかしいプレッシャー」も、
「君はまだ本気を出していない」的な挑発に怯える毎日です。
いや、
統括がどこぞの彗星ほどの速度で
追い立ててくるわけではありませんが、
そのプレッシャーは確実に
フラストレーションとボルテージを削り取りながらも、
私を奮い立たせる毎日です。
それでも、
現実の姫路市は一向に盛り上がりに欠ける。
まるで「静かすぎる…何かが起きているはずだ」とのごとく、
私は焦燥感に駆られます。
イベントまで残された時間は少なく、
動き出すなら今しかない。
イケイケどんどんの勢いを出していかなければ、
「地球は青かった!」どころか、
このままでは灰色のままで終わってしまうかもしれません。
しかしながら現実的には、
やることが山積みで、
手が回らない。
まるで「敵の数が多すぎる!」
と叫びたくなる戦場のようです。
それでも、日々、鼻で笑いながら、
なんとか進めていくしかありません。
地元を守るために、
姫路を輝かせるために、
私はこの学会運営のミッションを遂行するんだと。
統括の「坊やだからさ」の声が聞こえる度に、
自分を奮い立たせながら。
イベントまで残された一ヶ月、
いや、もはやそれも切っている今、
これが姫路を盛り上げるために必要な使命。
焦りとイケイケどんどんの狭間で、
私たちは前に進むしかないのです。
姫路とこの大会の未来は、運営の手にかかっている。
「人は同じ過ちを繰り返す…」
なんて言わせないために、
ここからが本当の勝負です。
私たちは、最後の勝利と成功を掴むべく、
前進していきます。

第28回 細かすぎる日々

角野 太一(運営部 プレ企画班+総務班)

1ヶ月半まえは電動自転車で駆け抜けていた同じ道。
日傘を妻から貰い暑すぎる夏を徒歩で職場に向かう。
何もこの暑い時期に歩き始めなくても良いのにと思うことがしばしばある。

なぜわたしは歩くことを始めたのか?
ある利用者さんに、
わたしが『最近腰が痛くて、何をしても良くならない』と
何気なくつぶやいた。
すると、
『腰が痛いのは、歩かないからちゃう?歩いた方がいいよ。
自転車ばかりで移動してたらあかんよ。
若くないんだから健康に気をつけないと』
とアドバイスを頂いた

なるほど、一理ある。
翌日から駐輪場には立ち寄らず出勤した

徒歩で職場まで25分程度。
歩き始めると、なんと道のりの長いこと。

そして暑い!日陰をできるだけ歩こう、、、日陰がない。
おや?少し体調がいいかも。
職場についても汗が引かないな、
少し早く来ないと汗だらけで、
落ち着かないな。

ある日自宅で『日傘欲しいなぁ』と妻に呟く。
なんでって?
歩いてる人の日傘を見ていいなーと思ったから。
そして、ベージュ色の日傘を貰った。

日陰を探すことなく、日傘とともにあるわたし。
ぼんやりと考え事をしながらも、毎日当たり前に通り過ぎていた道。

綺麗に咲いていた紫陽花がすっかり枯れてしまったな。
新しい焼き鳥屋が出来てるやん。
アスファルトの熱が靴をこえて伝わってくる。
最近通学の小学生見ないねー、あー夏休みか。
彼らの夏休みが終わる頃には、
全国大会の準備が加速していくだろうなぁ。
そんなことを考え、歩いていた7月のおわり。

あれから1月半。
大会までのラストスパートが始まっている。

様々な方や団体からの支援を受け、
朝早くから遅くまで様々な調整をし、
一日中流れてくる連絡メール。
自分でも、クローククリップの穴の直径を気にしたり、
何もそんなに細かいところまで気にしなくていいのにとふと思う。

これだけ準備した兵庫県大会なので、
参加していただく方には楽しんで帰っていただきたい。
その様子が見られたらやってよかったなと思えるはず。

そんな少し先の未来を想像しています。
ぜひ姫路での2日をお楽しみください。

第27回 母海回帰

松田 一生(渉外広報部 統括)

2023年4月、いよいよ本格的に全国大会の準備が始まった。
それはそれは行く川の流れが急流すべりの如く。

幸いなことに運営委員として多くの方が参加してくれた。
物事は少人数でやるには限界があるし、
方策に偏りも出てしまう。
自分たちが最良だと思ったことが、
他の人たちにとって最良になるという保証はない。
事実、様々な意見をもらって、
「そういう考え方もあるのか」とか、
「そのように感じる人もいるのか」など、
多面的な捉え方をすることができた。

数多の会議を経て、テーマは「ひらく」となり、
私が仰せつかった役割は「渉外広報部」の統括。
「障害」なら馴染みあるけどなぁ、とか思いながら。
役割決定も早々に、とにかくPR。
人の目に留まるにはどうしたらいいか、
どうしたら兵庫県に来てもらえるか。
チラシ作らないと!
PR動画作らないと!
何かイベントできないか!
とにかく目立たないと!
っていうか、お金集めないと!
怒涛の日々が始まった。

広報は、記録より記憶。
そこで、黒い封筒を作ってみたところ、様々に意見を頂戴した。
つまり、話題になった。
だからこそ、「黒封筒にします」ということで、
メーリングリストで制作意図と部として決定するに至った経緯を述べた。
すると、「それホームページに載せませんか?」と言われ、
少し修正と加筆をして「封筒をひらく」という形で掲載することになった。

一番の気がかりは、
県内からの参加者、
演題がどれほどあるだろうかということで。
こういった私たちの動きは、
多くの県協会員の目にどう映っているんだろう、と。
「一部の人たちが仲良しこよしで運営しているんでしょ?」
と映っているのではないかという不安は、
理事になったときから感じていたし、
かくいう私自身がそう思っていた人間だったし。
幽霊会員だったということは前回述べたが、
県協会に入会したとき、
あの頃の自分にとっては、
協会の真ん中にいる人たちは熱すぎて、
とても近寄り難かった。
それを冷ややかな目で見ながら、
それよりも日々追われる業務をただひたすらにこなしていた。
若気の至りというやつだ。
それが今や、こっち側の人間になっている。
「なんと皮肉なことか」
しかし、開催すると決めた以上、突き進むしかない。
限られた時間の中、
全ての計画について全員の合意を得て進めることは困難だ。
目的は同じだが、それぞれに思いや行動力に濃淡はあるし、
その濃淡が軋轢を生むこともある。
我々も一枚岩ではない。
「どうしてわからないんだ?伝わらないんだ?」
と頭の中でドリカムが歌い出したこともあっただろう。
あちら立てればこちら立たず。
その際は「統括権限発動だ!」
と無理やり推し進めたこともあった。
人によっては、
「自分の意見がまったく反映されなかった」、
「『引っ込み思案はケガの元』って言うから言ったのに!」
「結局は統括の思うがままじゃないか」
と感じたこともあったと思う。
そんなつもりじゃなかったとしても、
そのように感じさせてしまったなら、
それは統括である私の至らぬところ。
これは素直に謝りたい。
「皆さん、本当にごめんなさい」
(つづく)

※藤村事務局長のコラムに出てくるアニメのセリフ。
元ネタは「スラムダンク」と「攻殻機動隊」です。
なお、私が好きな漫画のセリフは「牢獄の庭を歩く自由より、
嵐の海だがどこまでも泳げる自由を私なら選ぶ」です。
ご存じの方がおられれば
、会場でお声掛けください。

第26回 「ようさん」に込めた思い

運営部 プレ企画2担当

ケースを通してつながり、
互いの価値観について少しずつ共有してきた私たちが、
プレ企画2の担当になったのは
昨年末だったか今年に入ってからだったか…
運営委員になってから毎日が濃くすでに曖昧になった。
2人とも役割担当を決める運営部会は業務都合で出席できず、
“何でもする”と伝えていたが、
何となくこのテーマを担当することになるだろうと感じていた。

テーマは「人権擁護と侵害」
精神保健福祉士の核となる部分だが、
考えることはあっても言葉にすることの少ないこのテーマにどのように向き合うか…
格式ばった場が少し苦手な私たち、
そういうところで気があう。
たくさんの方に参加していただき、
自分たちの言葉でありのままをぶちまけてほしい、
気張らずに気軽に参加してほしいという思いを込めて、
播州弁の「ようさん(たくさん)」を用い、
『価値観を「ひらく」~権利の擁護と侵害について ようさん語ろう~』
というタイトルが決定した。

シンポジウムの登壇者は会議の中でたくさんの方の名前があがった。
その中でも、日々の業務で関わりがあり、
この企画の趣旨を理解し先導してくださると確信し、
明石市基幹相談支援センター兼障害者虐待防止センター後藤さんに
進行役を依頼し、快く引き受けていただいた。
同じように、シンポジストとして
新銀さん、沖田さん、雑賀さんに
お声掛けさせていただき快諾いただいた。
そしてこの錚々たるメンバーに私たちが加わり、チームが結成された。
打ち合わせは穏やかにスムーズに進み、
それぞれがそれぞれの立場で自分の思いを言葉にして伝える準備は終えた。
後はたくさんの方に来ていただけるか…
そんな不安の中で受付が始まり、
日々申込人数が増え、
ありがたいことにプレ企画も満員となった。

舞台は整った…学会まで後3週間。
口述原稿を見直しながら、緊張したり、焦ってみたり、不安になってみたり…
でも、期待と楽しみでワクワクしていて、感情が忙しい。
泣いても笑っても怒っても、学会までもう少し!

企画だけではなく、学会を通して、みんなでようさん語りましょう!!!

第25回 運営委員になって思ったこと

築山 理那(運営部 プレ企画班)

兵庫県で全国大会が開催されると知ったのは、
去年の秋頃。
私が全国大会の運営委員に立候補した理由は、
2つあります。

1つ目は、精神保健福祉士の先輩であり、
職場の先輩であるM統括が不満をこぼしながらも、
どこか楽しそうに準備している姿をみて、
「自分もやってみたいな」と思ったこと。
2つ目は、運営委員募集のチラシをみて
「一生に一度の経験になるかも」と思ったこと。

実際に、運営委員として大会に携わり、
企画者とのメールや会議への参加など、
慣れないことばかりで正直、
「自分に務まるのかな」
「自分のせいで失敗したらどうしよう」
とネガティブな気持ちになったこともあります。
それでも、運営部・渉外広報部の皆さんと
一つの目標・目的に向かって協力しあっている今の状況に
楽しさを覚えているのも事実です。

また、大学在学中、お世話になった先生方に何度も言われた言葉があります。
それは、「人とのつながり大切にすること」。

運営委員になって、
病院や相談支援事業所など、
様々な場所で活躍する先輩方と出会い、
職場外での「つながり」をもつことが出来ました。
この「つながり」は私にとって、
今後精神保健福祉士として働く上で
大きな糧になると感じています。

最後に、精神保健福祉士として働き始めて約1年半。
他の運営委員の方とは違い、
経験も浅いし、分からないことだらけです。
だからこそ、沢山の方と出会い、
沢山の価値観に触れることのできる全国大会に参加し、
「精神保健福祉士とはなにか」について
一緒に考えてみませんか。
会場で皆さまにお会いできるのを楽しみにしています。

第24回 だって、楽しそうじゃないですか!

金田 知子(兵庫県精神保健福祉士協会・監事)

 私は、2014年から理事、
2022年からは監事として
兵庫県精神保健福祉士協会の運営に関わってきました。
 このたび、
第59回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会・
第23回日本精神保健福祉士学会学術集会(以下、大会)が
兵庫県姫路市で開催されることになり、
私が勤務する神戸女学院大学からは、
精神保健福祉士を目指す13名の学生たち(3~4年生)が
ボランティアとして
大会運営のお手伝いをさせていただくことになりました。

とはいえ、
大会の限られた運営予算では、
そうした学生たちにアルバイト代はもちろん
交通費さえ支給できません。
にもかかわらず、
姫路市から遠方の大阪在住の一部の学生たちは、
大会前日から会場近くのカプセルホテルに自費で2泊し、
大会運営に万全の態勢で臨んでくれるとのことです。
とても申し訳なく感じた私が、
ある学生さんに対して、
「アルバイト代も交通費も支給できないし、
もちろん宿泊費も出せないけど、
ほんとうに宿泊なんかして大丈夫?」
と尋ねたところ、
返ってきた答えは、
「はい、だって、楽しそうじゃないですか!」
という意外なものでした。

 今大会では、
神戸女学院大学に加えて関西福祉大学の学生たちも、
受付係、案内係、会場のマイク係、
そして、「しろまるひめ」という
姫路のご当地キャラクターに扮する係など、
会場のさまざまな場面で協力をしてくれています。
もしかすると、
若さゆえに至らない点やご迷惑をおかけする点もあるかもしれませんが、
どうぞ温かい眼で
学生ボランティアの「活躍」を見守っていただければと思いますし、
何よりも、そうした次世代を担う学生たちの眼に、
「精神保健福祉士の仕事、交流、研究発表って、本当に楽しそう」
と色鮮やかに映るような
素晴らしい大会になることを願っています。

第23回 母川回帰 

松田 一生(渉外広報部 統括)

私のルーツは兵庫県の但馬地方である。
両親ともに但馬の人で、父親の転勤により、岡山→和歌山→大阪と流れた。
私自身は、幼少期から就職するまで大阪で過ごしたため、
「出身地は?」と尋ねられると、
「大阪」と答えるようにしている。
当然、大阪を中心に生きていくと思っていた。
しかし、何の因果か今は兵庫県にいる。
しかも県の職員をしている。
初任地は精神保健福祉センターで、
その後、
本庁主管課や病院などに配属された。
そして、今また精神保健福祉センターで働いている。

協会とのお付き合いは、入庁してすぐ。
職場の先輩に「強制ではないが、県協会には入ってほしい」
と言われたことがきっかけで、
「ああ、そうなのね」と、
素直な私は県協会に入会した。
もちろん、県協会だけ。

めでたく県協会員とはなったものの、
さして何をするでもなく、
ただ会費を納めているだけの幽霊会員。
参加したのは新人研修くらいで、
総会にも委任状を出すだけ。
当時の自分は
「どうして休みの日に仕事でもないのに出ないといけないのか」
という若さゆえの尖り感いっぱいで。
そんな日々が10年ほど続いたある日、
お世話になっている方から突然
「理事になってくれへん?」と声がかかった。
「なんで!?」とゴネたものの、
断ることもできず、
お声掛けいただいたことも光栄なことだと、
不承不承、理事となった。
まぁ、それほどまでに誰も成り手がなかった
ということはある。

理事になってからは、
月1回の理事会に出て、
新人研修の担当をし、
ホームページの担当をし、
「身の丈に合った協会活動をしましょうよー」と
あーだこーだと文句を言いながら、
あれやこれや。
そうしているうちに、
今度は「副会長に」という話。
だったら、「日本協会にも入会せなあかんか」
と日本協会に入会することにもなった。
その後、「代議員も…」という話も出てきて、
ブロック会議なるものにも出席するようになり、
行く川の流れに身を任せるが如くのらりくらりと過ごしていたら、
「全国大会兵庫県で」と青天の霹靂を食らった。

「身の丈に合った活動をしましょうよー」
「無い袖は振れないでしょうよー」
と言っていたくらいなので、もちろん開催には反対。
散々ゴネましたが、
県協会理事を見渡してみて、
「まぁ、どうしたって開催しないといけないなら、
今のこのメンバー、この体制ならやってやれなくはないか…」
と感じ、渋々賛成に回ることとなった。

(つづく)

第22回 醍醐味

竹内 将史(運営部部長)

現在、メイン企画の講師をしてくださる藤井克徳さん、増田一世さんともに、
運営委員や参加者のことを気遣いながら非常に協力的に本番に向けた準備を進めてくださっています。
市民公開講座の講師で作家の岸田奈美先生も自らSNSで発信してくださり、
聴講希望者がウナギのぼりで、
まもなく定員に達するのではないかという勢いです。
その他、プレ企画、分科会、物販や来賓など様々な関係者が協力してくれています。

何が言いたいかと言いますと、
運営委員だけでなく登壇者等も含めて関係者一同が協力して
1つの大会をつくり上げていく過程が(素晴らしいな)と思いまして。
そりゃあね、ストレスも溜まるし、腹立つこともありますけど…ね。

よく講師交渉の件で「竹内さんのおかげ」なんて言葉をいただきますが、
そんなことはありません。
藤井克徳さんや増田一世さんに繋がる障害者権利条約について教えてくれたのは角野さん。
岸田奈美先生につないでくれたのは北岡会長で、
お会いできたサイン会のことを教えてくれたのは宇都宮さん。
私以外にも何人かサイン会に出向いてくれた。
そして市民公開講座班と渉外広報部がしっかり広報してくれて。
プレ企画や分科会も登壇者や座長など、
いろんな縁があって、今、かたちになっています。
ボランティアも縁ですよね。

大会をつくりあげる過程はセオリーどおりなのでしょうけど、
精神保健福祉士がよく言う「つながり」を感じているのは私だけでしょうか。
情報をつないで検討してかたちにする。
縁を大切にする。
それぞれができることを一歩踏み出したらうまくいく。
これぞ精神保健福祉士の醍醐味。
大会まであと少し、
皆でつながりを感じながらひらいていきましょうね。


第21回 兵庫大会に参加いただける皆様に用意している「特別」なもの

渉外広報部広報班一同

この場をお借りして、兵庫大会に参加いただける皆様に、
渉外広報部広報班が用意している「特別」なものを紹介させていただきます。
参加申込みは「9月9日」までです。
このコラムを読んだあとでも、まだ申込みには間に合いますよ!

第1弾「オリジナルネームホルダー」

大会期間中、会場内では専用ネームホルダーの着用をお願いしますが、
このネームホルダー、なんと、兵庫大会オリジナル仕様。
これまでの広報媒体同様に、デザインにこだわった完全受注生産品です!
しかも、このネームホルダー、大会終了後はそのままお持ち帰りいただけます。
ぜひ、職場などで活用ください。
今回限り!二度とゲットできませんよ!!!

\ストラップの一部をちょい見せ!完成品は当日のお楽しみ/
2種類のストラップ画像(黒とカラーの幾何学模様)

第2弾「レザーブックマーク」

兵庫県姫路市には、「革づくり」の長い歴史があることはご存じですか?
今回は、記念品として、地元の就労継続支援B型作業所とコラボレーションした
レザー製の「ブックマーク(栞)」を作成しました。
このレザーブックマークは、作業所のメンバー1人ひとりが手づくりで製作したものになり、
味わい深い、思いのこもった記念品になります。
どんな色が入っているかは、コングレスバッグを「ひらく」までのお楽しみ!
大会中は、抄録集の栞として、使っていただくのはもちろんのこと、
持ち帰ったあとも、お気に入りの本を「ひらく」たびに兵庫大会を思い出していただけます!
使い込めば使い込むほど味が出る、レザーならではのエイジングをお楽しみください。
レザー製しおり(茶、グレー、黄色、薄茶、水色、赤の6色)


第3弾「全国大会オリジナル瓦せんべい」

全国大会に参加されるとき、みなさん
職場やご家庭へのお土産に迷われたご経験ありませんか?
そんなお悩みを兵庫大会では、会場内で解決しちゃいます!
全国大会をもっと盛り上げたい!という思いも込めて、
兵庫県神戸市の銘菓である亀井堂の「瓦せんべい」とコラボレーションした、
ここでしか手に入らない、「全国大会オリジナル瓦せんべい」を販売します!!
販売日時は全国大会期間中だけ!なくなり次第終了です。
個包装になっており、職場のお土産に最適です。
これさえあれば、職場のお土産どうしよう!と駅や空港で右往左往する必要はありません!
大切な人に、お世話になったあの人に、
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第20回 自分以外の力で色々な「ひらく」を経験

有本 泰成(広報班・渉外班)

兵庫県で全国大会を開催するか否かを理事会で協議したときに、
私は反対をしました。
記憶する限りでは理事の中で一人だけの反対だったと思います。
しかし、多数決にて開催が決定され、
全国大会が「ひらく」に向けて動き始めました。
そうして運営委員の一人として、
皆さんと一緒に新たなことを取り組み、
経験したことがない新しい「ひらく」経験を多くさせてもらっています。

振り返れば、
県協会の理事になった経緯も
M統括に声をかけてもらったことで
何となく「ひらく」につながり、
現在も理事を続けることに繋がっています。
理事活動を通じて、
新しい人や事業にも「ひらく」経験を積めています。
また、仕事でも自分から「ひらく」よりは、
異動辞令により無理やり「ひらかれる」ことが多くあり、
そこで出会った方々に
新しい「ひらく」経験を積ませてもらって現在に至ります。
振り返ると仕事関係や圏域ブロックの方々、
その他諸々の方々の力により
「ひらく」ことをしてもらっているのだと気づき、
本当に感謝です。

自分の力だけでなくても、
全国大会に参加することで
誰かから「ひらく」経験を得ることができると思います。
ぜひ一緒に何かを「ひらく」経験となる機会を期待して、
姫路までお越しください。

最後に、
このコラムも事務局長から強めに「ひらく」ようメッセージが発信され、
書き慣れないコラムに挑戦しています。
非常に後ろ向きな内容ですが、
そんな「ひらく」があっても良いのかなと思いました。


第19回 「とじる」から「ひらく」へ

多田 光一(渉外広報部 ボランティア班)

テーマである「ひらく」を考えた時、
反対の言葉は「とじる」なので、
私が全国大会の運営委員になるまでのことなら、
「とじる」と比べて思いを込めることができるのではと思いました。

きっかけは、昨年、
協会の広報誌を読んでいる時に
全国大会が地元の兵庫県で開催されるということを知った時、
客席に座って話を聞くだけでなく、
何か良い意味で大会に携わらないと後悔しそう
という気持ちが芽生えました。

また、運営委員の募集があることを知り、
職場の上司に相談したところ、
やめたほうがいいという意見であることや、
志望動機もたいしたものではないなと思い、
いったん私の気持ちは「とじる」に変わりました。

しかし、
広報誌を通して準備が進んでいることを知り、
全国大会に携わりたい気持ちが再び芽生えたところ、
学術論文の募集があり、
いったん興味をもちましたが、
どんなに考えても発表したいことが思いつかないため、
また気持ちが「とじる」に戻りました。

そして、
今年に入り運営委員の追加募集があり、
職場非公認のため何かやらかしたら「とじる」ことになる不安を感じながらも、
応募しなかったら、
あのとき応募すれば「ひらく」になってたかもしれないと
後悔をしそうな思いをもち
「とじる」気持ちを振り切って応募しました。

自分の頼りない動機の話を長々と書きましたが、
コラムを読んでいるみなさまや、
大会に参加するみなさまも、
何かの「とじる」が「ひらく」に変わることにつながることを願います。



第18回 好きな言葉

藤村 要至(大会事務局長)

全国大会という、大きな企画を準備していくには、
膨大なエネルギーと時間を使う必要がありました。
そして、
たくさんの仲間との協力や多くの関係者の方々の応援をいただき、
開催に向かって、進んでくることができました。
この大きな企画をとおして、
自身の行動や組織について考えるときに、
好きな言葉があります。

1つ目は、
「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」です。
これは、論語に出てくる言葉です。
色々な捉え方ができるかと思いますが、
人と協力をして調和を保って行動をしても、
むやみに同調をせず、
主体性をもって行動をするという感じですかね。

2つ目は、
「オレたちゃ別に仲良しじゃねえし、
お前らには腹が立ってばかりだ。
だが…(このチームは…最高だ……)」です。
これは、某大ヒット漫画の名言です。
最高のチームであることは、
仲良しである必要はないと捉えています。

3つ目は、
「我々の間には、チームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。
有るとすればスタンドプレーから生じる、チームワークだけだ」です。
これは、知ってる人は知っている、
某アニメの言葉です。
1人ひとりが自分の考えや行動に責任を持ち、
与えられた役割やミッションを最大限の想像力と能力を発揮し、
着実に遂行をしていくということが、
おのずとチームワークとなり、
目的や目標が実現できるという感じです。

 4つ目は、
「引っ込み思案はケガの元」です。
これは我が兵庫の渉外広報部統括の松田さんが部の運営をすすめていくなかで、
委員の方々に伝え続けた言葉です。
内容は、上の3つを全て含んだような意味で伝えていると思います。
たぶん(笑)

どれもこれも自分自身の主体性や責任と合わせて、
共に活動をする仲間への敬意や信頼が存在するように思います。
ソーシャルワーカーの姿にも通じるものがあるのではないかと。
この準備期間をとおして、
兵庫の中でも
不安・負担・不満・怒り・諦め・絶望・希望など様々な感情や思い、
葛藤があったかと思いますが、
「ひらく大会」の成功に向けて今日も兵庫は進んでいます。
姫路でお待ちしています。
某漫画・某アニメがわかる人は、
声をかけていただければうれしいです!


第17回 人との出会いで「ひらく」

宇都宮 真奈(運営部 プレ企画班)

高校生の時の進路決め…
明確な目標なんてあるわけもなく、
なんとなく目指した精神保健福祉士。
目の前にあることをあーでもこーでもないとやっているうちに、
気づけば現場に出て20年。
振り返ると、
たくさんの方の思いに触れ、
たくさんの先輩方に導かれ、
たくさんの仲間に励まされ、
人として社会人として
精神保健福祉士として
成長させてもらってきたことを実感します。

学生時代は授業を積極的に受けていた…
とは言い難く、
赤点を取らなければいいか~程度に
楽しく過ごしていた私の転機となったのは、
新任学校長から半ば強制的に案内された作業所アルバイトでした。
そこで出会った当事者の方々は、
発症した時のこと・入院した時のこと・
家族のこと・周りからの目・
出会ったソーシャルワーカーのことなど
様々な思いを包み隠さず自分たちの言葉で話してくださり、
私が飛び込んだ世界をよりリアルに色濃くしてくれました。
これから進む現場には思いを聞いてほしい方がたくさんいる…
その思いを受け止めきれず
辛い時や納得がいかないこと・些細な引っ掛かりがあった時は、
先輩方がとことん話を聞いてくださり、
白か黒かではなくグレーもあること、
今できなくてもいつかできるように1つ1つを積み重ね、
考え続けることの大切さを教えてくださいました。

中でも「一期一会」の教えと、
「名もない草」の教えは格言として心にあるもとなっています。
そして仲間にも恵まれ、
困ったときに話を聞いてくれ
馬鹿なことで盛り上がれる同期や、
頼ってくれる後輩たち…
この仕事を辞めようと考えた時、
同じように悩み進もうと考える仲間がいたことで
「もう少し一緒にやってみよう」と頑張ることが出来き、
その積み重ねで現在があります。

思い返せば、
人と出会いつながる中で、
精神保健福祉士としての価値観をひらき、
自分自身の未来をひらいてきた私。
今回の学会の運営についても、
導いてくださった先輩方の役に少しでも立てればいいな、
たくさんの出会いをくれた協会のために何かできるかな、
中堅層としてやってみる?という同期のノリ、
新たな人との出会いで得られるものへの期待で参戦いたしました。
軽い気持ちで参戦して後悔もしましたが、
毎日繰り広げられる運営委員の皆様のやりとりに感嘆しつつ、
皆様のパワーに身を任せて、
自身のソーシャルワーカー人生において、
最初で最後の学会運営をやり切りたいと思います。

~新たな出会いが新たな『ひらく』につながる~
多くの方に参加いただき、たくさんの方にお会いできることを楽しみにしています!


第16回 懇親会

畑山 真一(渉外広報部懇親会班)

運営委員となり、全国から400名をお迎えする懇親会の担当者となった。
大勢の人が集まるイベントへ積極的に足を運ぶ性格ではないため、
ピンとこないし、
どうやって準備していくのかもわからない。
さて、どうしたものか…。

とりあえず愛媛大会への視察に行くことは決めていたので、
そこで懇親会の準備をしている様子を見せてもらおうという力技に出ることにした。
アポなし突撃訪問。
しかも準備中である。
断られる条件しかそろってないのだが、断られると多少は傷つく。
勝手なものである。
そんな揺れ動く気持ちを抑え、
担当者と思われる方に声をかけてみると、
「どうぞ遠慮なく見ていってください!」
と快く受け入れてくれたのである。
しかも愛媛の方々はとても気さくで、
みかんを一緒に食べながら、
準備する上で気を付けておくことやここに至るまでの苦労話など、
たくさんのお話を聞かせてもらうことができた。

本当にうれしかったし、感謝しかない。
その後もオンラインでの引継ぎや困ったときには
メールで相談させてもらえる関係性を築けたことが自分にとっての財産でもあり、
準備を続けるモチベーションの原点となっている。

いざ本格的に準備が始まると、
やはり順風満帆なことはなく、
見直しや難しい判断をしないといけないこともたくさん出てきたが、
その都度、
担当者を中心に様々な方々が助けてくれた。
「大変だけど、また明日も頑張ってみよう」と思える時は、
人とのつながりを感じる時だと思う。

懇親会が
そのような明日へのモチベーションにつながるきっかけになれば、
こんなうれしいことはない。
開催まで1ヶ月を切った。
多くの方々が交流している様子、
笑顔や笑い声が溢れるような懇親会になることを想像しながら、
今も準備を進めている。

第15回 「当たり年」ってどんな年?

井上 芳美(渉外広報部 ボランティア班)

37年ぶりの兵庫での全国大会!
一生に一度…といっても私自身は、
ボランティアで参加してくださる学生さんのように
精神保健福祉を志したのではなく、
異業種から対人援助職の道に導かれ、
さまざまな領域において学びと実践を続ける精神保健福祉士の端くれ。

仕事の深みや渋みを探りながら、
ご縁を通じて兵庫大会の運営委員にも名前を連ねることに。
昨年は視察のため、
見聞を広げるためにと、
恐る恐る愛媛大会に参加。
初めての学術大会は実に学びが多く、
時間の許す限り分科会を渡り歩きました。

懇親会では、精神保健福祉士として働く仲間や、
愛媛の旨酒との出会いが。
コングレスバッグの中の観光案内を見て、
街中の地酒アンテナショップに立ち寄れ、大、大満足。
邪道な精神保健福祉士ですが、どうかお許しください。

しかしまさか、
こんな大きな話に片足を突っ込むことになるとは。
運営委員のみなさんが本業を超え、
特技や才能を発揮して生み出すものがほんとうに素晴らしく、
「兵庫大会まであと〇〇日」と指折り数え、
ますます炸裂するマンパワーには、
収穫を待つ稲穂のように頭が下がる思いです。

さて、「当たり年」とは一般的に醸造界隈の用語で、
「収穫物の豊かな年、たくさん良いことがある年」
のことを示します。
2024年の精神保健福祉業界はまさに当たり年。
改正精神保健福祉法全面施行、
国家資格誕生25周年、
日本協会設立60周年、
兵庫協会設立35周年…
本業で身を置く就労支援業界でも更なる取り組みが続きます。

今年の秋は兵庫・姫路で収穫祭!
学術大会では、兵庫の方が大勢登壇。
市民公開講座では、
今が旬のドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」の
岸田奈美さんの生講演。
懇親会では、
兵庫五国の美味滋味、運営委員の推し酒を用意。
番外編として、
2日目早朝は有志によるメモリアル企画「清々しい姫路城で味わおう」も。
これは間違いなく一生に一度の経験。
全国のみなさま、
会場のどこかでお目にかかりましょう。

第14回 この場をお借りして

大西 絢子(運営部 メイン企画・開閉会式担当)

自分とは違う地域や職場で働く仲間の話は気付きも多く、
それがお酒の場になると楽しくて楽しくて・・・
ついつい飲みすぎてしまう。
姫路大会が決まってから、
何度やらかしたことか・・・

5月の懇親会から数日後、ふと記憶が蘇る。
「誰かと肩組んだような気がするけど、どなたと組んだか思い出せへん・・・」

勇気を出して部会で聞いてみる
(理事会は緊張するからね、そんなこと聞けない)
「僕、私、思いっきり組まれた」って。
まさかの複数人。
そう言われてもちょっと信じられない。
私、騙されてるんじゃないかって思ってしまう・・・

後からLINEで送られてきた証拠写真。
しかも2枚。
「ヘッドロックのようでした」と感想まで

写真に写っているのは間違いなく自分。
記憶はないけど、記録がある
初対面の方と肩組んでる、
というかヘッドロック。
まだ謝罪できていない。
この場を借りて
「あの時はヘッドロックをしてごめんなさい」
と言わせて下さい
そして、他にもなんかやっている気がする。
でも、確かめる勇気はない。
だから、この場を借りて「色々とごめんなさい」

 この1年、忙しいけど、充実した日々。
なんか楽しすぎて、私の扉がひらいてる。
「大西さんってこんな人だったのね」って。
開けたらあかん扉がひらいてる。


第13回 私の「ひらく」

橋本 祐子(渉外広報部 渉外班)

大会テーマが決まったのは去年9月の運営委員会でした。
あらためて議事録を見返すと、いろいろな意見が出ていたことがわかります。
私自身はまったくの直感で「ひらく…いいかも!」と
賛成に手を挙げたのを覚えています。

ちょうどその頃、思うところあり今の職場への転職を決めて、
20年以上勤めた精神科病院の退職を目前に有休消化中でした。
新しい世界を前に晴れ晴れとした気分の日々。
しかし現実はそう甘くなく、入社すると通勤も遠くなり、最初は有休もなし。
慣れない仕事に右往左往、無我夢中、バタンキューの日々に様変わり。
全国大会の会議さえ休みがちになる始末でした。

気がつくと大会まであと50日を切り、私はまもなく転職して1年を迎えます。
何もないところのテーマ決めから始まり、
今や分科会の演題や発表者、座長もホームページに掲載され、
当日の役割分担、物品手配、懇親会に並べるお酒まで
着々と準備が進んでいます。
私自身は今の仕事でも良い出会いに恵まれて、
いろいろなチャレンジや試行錯誤を楽しんでいるところです。
有休もつきました♪

「ひらく」といえば、花が咲くことも「花開く」といいます。
「成果が現れる」という意味があるのも、ご存知のとおり。
9月27日・28日には、この日に向けて準備したことが大きく花開くことでしょう。
皆さんも大切に育てて開かせた花を持って、ぜひ兵庫大会にお越しください。
アクリエ姫路がそんな花でいっぱいになることを楽しみにしています。


第12回 今の環境を離れるということ

片山 草太(渉外広報部 渉外班)

今回の全国大会運営委員に参加させてもらった理由は多々ありますが、
大きな理由の一つに
精神保健福祉士として、
また社会人として慣れた組織以外に
所属する経験が足りていないと考えたからというものがあります。

私は新卒より勤めている今の病院での勤務年数が10年を超えました。
経験の数だけ、
何とか自分の中で判断や対応ができることも増え、
今の環境であれば、
対処できない事は少なくなってきました。
また良し悪しはあると思いますが、
10年働く中で周囲のスタッフに自身を理解してもらうことで、
許してもらえている面、
大目に見てもらえている面が多々あるかと思います。
自身の環境でも、
やらないといけない事は沢山あります。
しかし、
一度自分が知られていない環境に身を置くことで、
外との考え方のズレや
改めて精神保健福祉士として
皆さんが目指すところを知りたい。
そのうえで、
自分自身の考えや
置かれている環境の歪さを
自覚する機会となるのではないかとも考えました。
実際、全国大会を運営していこうと考える人たちが集う環境では、
必然的に熱意に触れる機会が多く、
自身への反省も含め良い刺激となっています。
今の環境とは違う場所に出る事には意義あることだという当初の考えを、
改めて実感しています。

畏まった話を述べましたが、
私の運営委員に参加させてもらった一番の理由は
「なんだか楽しそうだったから」です。
当然、責任ある役割とは理解しつつも、
同時に自分が楽しめなければ何事も続かないとも思っております。

気負い過ぎず、
自分はとにかく色んな人と話をして、
おもろいイベント作りにちょっとでも関われたらええな、
くらいの気持ちで参加させてもらっています。

全国大会と聞くと、
自分には難しいのではないか、
特別熱意のある人が参加するものだろう、
自分には荷が重いな、
とハードルを高く考えられている方も多いかと思います。
しかし、
運営する人の中にも様々な人間がいる様に、
ちょっと見てみよ
くらいの気持ちで来ていただく人もいて良いのではないかと思っております。
ぜひ皆さん気軽にご参加いただき、
普段と違う環境に触れていただければと思います。

第11回 これからへの期待を込めて

中西 亮子(渉外広報部 懇親会班・渉外班)

昨年9月、
大会テーマが「ひらく」に決定した
第2回運営委員会からスタートした私の運営委員活動も、
残り40日ちょっとということに
焦りと寂しさが強まる今日この頃です。

18年前、
整形外科と心療内科を標榜するクリニックの
精神保健福祉士として働きはじめました。
全職員12人のうち、
心療内科のDr.以外でこの資格の存在を知っている人はゼロ。
「何する人?何ができるの?覚えにくい資格名やなあ」と
散々言われました。
まずは存在を場に馴染ませることからはじめ、
自分の動きを見聞きしてもらうことで
少しずつ理解くださり協力も得られるようになりました。

娘たちは幼いころから時々
「精神保健福祉士って言われても分からん。
お母さんの仕事は何?病院のどんな仕事なん?注射するん?」
ときいてきます。
その度に正しく伝えたいけど
一言では伝えきれないから
どこまでどう言おうかなと迷っています。
運営委員の活動で後援名義依頼の問い合わせをした際には
「精神保健福祉士?どんな資格ですか?
何をする方で私共の機関とはどのような関わりがあるのですか?」
とたずねられることが続きました。
自分なりに考えて伝わりやすいような説明を心がけましたが、
相手は分かったような分からないような・・・
という反応で、認知度の低さを痛感しました。

「ソーシャルワーカー」
「〇〇相談員」
「支援員」
「相談支援専門員」など
所属先や担う業務によって呼び方が異なるので
精神保健福祉士という単語の馴染みにくさはあるかもしれませんが、
ひとりひとりが小さな発信をしていくことで
認知度も上がっていくと思います。
大勢の人に伝わることで
精神保健福祉士という資格の魅力に気づいてくれる若者が増え、
仲間も増え発展していけるのではと信じています。
この全国大会がそのひとつになれるよう準備がんばります。

第10回 いまだかつてない『いま』を過ごす

田口 理香(運営部 分科会班)

全国大会の準備が大詰めを迎えようとしています。

WEBで集う運営委員の皆さんのお顔も
『はじめまして』の緊張感から、
『きょうもお疲れさま!』と見慣れた景色になってきました。

はじめは運営委員の方々のサポートができたら。
くらいに考えていたのに、
今ではがっつりと運営に関わっております。
しんどいことやめんどくさいことも正直多いですが、
それ以上に『いま』を楽しんでいる自分がいます。
目的を持って人とつながり、
目標を都度達成する喜びを感じております。
飛び交うメールの量が半端ないですが、
気遣いがあふれたメールの文面にあたたかい気持ちになる事もしばしばです。

精神保健福祉士を名乗り、
自分とは違う人生を歩まれる方々の伴走をしていると
その人なりの生き方や人柄に触れることがあります。
私はその瞬間がたまらなく好きで
この仕事を続けているような気がします。
実はこの大会運営の準備をしていても
その瞬間が時々やってきます。
人の生き方やその方の持つ考えや背景に想いを馳せるのが好きなんだな、私は。
と改めて感じています。
年齢も離れた、地域も働く場所も違う仲間が
全国大会成功という一つの目標に向かって突き進んでおります。
この大会運営に携わる皆さまに親近感を抱き始めている今日この頃です。

大会開催まであっという間にあと50日を切りました。
過ごしたこともない体験をするであろう大会までの残りの日々を
思いっきり楽しみたいと思います。

最後に話は大きく逸れますが、
兵庫県は本州を陸路で縦断する場合、
必ず本県を通ることになるってご存じですか?
兵庫県より西に住まう方は東へ、
東に住まう方は西へ進むだけで、
兵庫県に迷わずたどり着くことが出来ます。
集いやすさ満点の兵庫に、そして姫路にどうぞお越しください。
そして大人の文化祭を大いに楽しんでいただきたいです。

第9回 なんとかなる

山下 峻(運営部統括)

私は小さな頃からイベントが好きで、
お祭りや、運動会、文化祭など、
あのいつもと違うワクワク感が何とも言えず、
興奮して眠れなくて当日体調を崩すこともしばしば…

そんなこんなで「まあいいんじゃない」という感じで
兵庫県にて開催することになったこの全国大会。
しかし、準備が始まってみると企画する側はなんと大変なことか…。

大勢の人が集まるため、
困ることがないように考えて、
安全に配慮して、など
一生に一度するかどうかの大きな企画で、
わからないことだらけを悩み続けるのはまあしんどいこと。
仕事中にも届く読み切れない大量のメール、
仕事が終わってからの会議。
「今日は何の会議やっけ?」
「あれっ明日も会議か」
と何が何だかわからなくなる日々。

でも、一人じゃできないことも、
普段の業務の関係も世代も超えて、
一人一人の強い個性を活かして、
みんなで同じ目標に向かって力を合わせればできる、
なんて学生みたいなことを思い時間を共有する、
そんなこともそうそうあるもんじゃない。
時には愚痴を言いながら、
時にはぶつかり合うような真面目な話もしながら、
そして終わった後のことを考えながら、
今後の自分にとって忘れがたい大切な時間になるのだろうと感じ始めている今日この頃。

 「ひらく」のテーマを掲げ開催する兵庫県大会。
就職した時には、
学校で習った閉ざされた精神保健福祉をひらくことを志していたはずなのに、
気づくと目の前の仕事しか見えなくなっていた。
そんな時に、
県協会の理事になり、
多くの人とつながりが増え、
少しずつ視野も自分の世界もひらけてきたように思える。
この全国大会の機会は、
自分のこれまでとこれからを問い直す絶好の機会となっている。
 そして、9月27日、28日に日本中の精神保健福祉士が姫路に集まる。
参加した方が、
それぞれ精神保健福祉士としてのモヤモヤを抱えながら多くの仲間と交流し、
一人一人の「ひらく」を考え、
その体験を持ち帰ってまた悩んでもらえるとうれしいなぁ。
 あー心配とワクワクで前日眠れるかな…

第8回 全国大会に参加して得られる「やる気」

後藤 祥仁(運営部 プレ企画班)

全国大会運営委員に参加しようと思ったのは、
同一法人で働く大会事務局長から誘われた事がきっかけでした。

「無茶苦茶大変だろうけど、
今後やりたいと思っても
自分たちが現役のうちは
兵庫県で全国大会が開催されることは無いだろう」
と言われ、
無茶苦茶大変なのは嫌だけど、
この体験ができるのは今だけというならやらないのはもったいないな、
と「限定品」や「期間限定」という言葉に弱い私は
悩んだ末に引き受けることにしました。

実際に運営委員に参加してみると、
思い通りにいかない事に焦ることが多々あり、
事前に言われた通りに大変で
「引き受けるんじゃなかったなぁ」
と思う事もありました。
しかし、年齢や地域、職場など立場の違うPSWが大勢で集まり
一つの事について協力し合うということは、
普通に仕事をしていれば体験することない経験であり、
私よりも日常業務が大変であるはずなのに、
運営委員の役割も膨大な量をエネルギッシュにこなしている
先輩PSWの方々の姿を見ると私も頑張ろうと不思議と思えてきます。

思えば過去に開催された全国大会に参加し事例や発表を聞き、
私自身を省みて
「ちゃんと仕事に向き合えているだろうか?」
「もっとやれることがあるのではないか?」
とPSWとしての「やる気」を頂いてきました。

今回の兵庫県大会についても関わり方は違えども、
やる気を頂いていると日々を感じています。
今回の大会に参加される全国のPSWの方々にも
仕事に対してのやる気やモチベーションを上げるきっかけとなる事ができれば
嬉しく思います。

第7回 あのときがきっかけで・・・

有元 純(渉外広報部 渉外班)

ふとした時に、
自分が歩んだ道を振り返ることがある。
そうすると、回り道をしてきたと思っていた道が、
いろんなきっかけを経て、
一本の真っ直ぐな道に見えるから不思議だ。

私は30歳の頃、
世のため人のために何かをやりたいと思ったことがきっかけで、
それ以来20数年ほど、毎月姫路城で清掃ボランティア活動を行っている。

精神保健福祉士を目指したきっかけは、
ニートやひきこもり、不登校など生きづらさを抱えた若者の支援に携わる中で、
精神疾患を持つ若者が少なくないことに気づき、
関わり方に悩んでいたとき、
精神保健福祉士という資格があることを知り、
夜間の専門学校に通うことになった。

資格を取って精神科病院へ転職し、
コロナ禍で病院がクラスターとなって大変なときに
兵庫県精神保健福祉士協会から支援を受けたり、
多くの方から励ましの声を頂いたりしたことがきっかけで、
協会の理事となり、そして今回全国大会に運営委員として関わることになった。

姫路城と精神保健福祉士と全国大会。それぞれ別々だったものが今回繋がった。
全国から精神保健福祉士の方々がたくさん参加される。
一人でも多くの方とお話をする機会を持ち、
交流し、おもてなしをさせていただきたい。今強くそう思う。

そして数年後か数十年後、
自分の歩んだ道を振り返ったとき、
「ああ、あのとき兵庫県の全国大会がきっかけで・・・」
「姫路でお会いしたことがきっかけで・・・」
となるのだろうか。いやたぶん、そうなると思う。
そのときには、自分の前に一本の道があると信じている。

★兵庫大会運営委員によるメモリアル企画★
『清々しい朝を姫路城で味わおう』
全国大会まであとわずか。
全国から姫路へ多くの精神保健福祉士の仲間がやってくる。
楽しみで仕方がない。
そんな仲間へ、有志でおもてなし企画を考えました。
早朝の姫路城三の丸広場に集まり、
太極拳でからだをほぐし、お城周辺をぶらりとお散歩します。
所要時間は30分程度。
最後は姫路城をバックに記念撮影。
大会だけじゃなく、こんなところにも何かのきっかけがあるかも?!

〇9月28日(土)午前6時30分 姫路城三の丸広場動物園入口前に集合
〇所要時間30分、参加費無料、太極拳がしやすい服装?(^^)


第6回 経年変化っていいよなあ

安好 弘孝(運営委員長)

 全国大会の準備を始め、どれぐらいの期間が過ぎたのか?
ときどき、自分の手帳を見なおす日々を過ごしています。

コラム。
何を書こうか。型にはまる必要はないよなあ。
そう思いながら、普段からちょっとだけ気にしていること、
全国大会への想いを率直に書いてみようと思います。

 まず、偶然このコラムを読んでいただいているみなさま。
姫路市を有する西播磨地域は、「革」の一大産地だということをご存じでしょうか?
幼少期からサッカー少年であった私ですが、
なぜか野球グローブを手入れすることが大好きな少年で、、、。
オイルを塗ったり、紐を編み直したり、型付けをしたり、、。
サッカー部の私が野球部のグローブを直す。
なんか変な光景ですが、
中学生の私の手元には複数の修理依頼が届く日々でした。
なぜ中学生の私が「革」に魅了されたのか??
それは、時間をかけ手入れすることで生まれる色や質感の「変化」かなあと思っています。
「革の経年変化(エイジング)」とも呼ばれていますが、
何とも言えないオリジナル感の良さは、
みなさまも少しはご理解いただけるのではないでしょうか。
また西播磨地域では歴史的な経過もありつつ、
現在では高級ブランドの材料として使われるほど、
素材である「皮」から質の高い「革」へ熟練工により生まれ変わっています。
直接製造工場(タンナー)へ伺い、
ひとつとして同じ物が決してない革の良さについて、
缶コーヒー片手に年の離れた職人さんと話しながら、
手にした革に愛着を持ちつつ趣味を楽しんでいます。

 さて、我々の仕事でも「経年変化」ってあるのでしょうかね?
対人援助職という、答えがみつかりにくい仕事だからこそ、
この小さく緩やかな「変化」に気づけるようになりたいなあとも思っています。
今回の全国大会では、たくさんの仕掛けを準備しています。

黒色の封筒もその一つですが、
少し今までと違うことを取り入れることで、
「あーでもない、こーでもない」といった、
みなさまの間で雑談が増えたらいいなあ。
兵庫を楽しんでいただきつつ、色んな場所で、
色んな人と多くの「ひらく」を体験いただける大会になったらいいなあと。

コラム。
ほとんどが「革」の話になりましたが、
「経年劣化」を恐れず、自分自身に手入れをしながら、
じっくりと時間をかけ「自分の経年変化」も楽しめたらいいですね。
あせらずにゆっくりゆっくりと、、、、。

第5回 好機と共に学び・楽しもう

橋本 和宏(運営部 プレ企画班)

 準備のスピードが少しずつ加速していく中で、
全国大会のイメージと共に希望と期待が日に日に大きくなっています。
 会議では様々な多角的な視点の意見が溢れ、
学ぶと同時に、新鮮な感じもあります。
企画内容も意見が出てくるほどに、
参加者は
「学べるだろうなぁ」
「考えるきっかけになるだろうなぁ」
「楽しめるだろうなぁ」
と思いながら進めています。
 昨年、愛媛の全国大会に初めて参加して、
学びが多い充実感と参加者の方々との一体感はすごかったです。
初めて参加する方は、
参加費用のことや興味があっても一歩踏み出せない方もいると思います。
私はそうでした。
ただ、昨年に参加してみて、
精神保健福祉士を見つめ直すきっかけとなり、
参加しないと味わえない充実感がありました。
せっかく兵庫で開催するのであれば、
この好機を逃さず、共に学び・楽しみ・仲間の繋がりを作り、
専門職としての飛躍を多くの仲間と歩んでいきましょう。

第4回 人生に一度

大橋 寛司(運営部 プレ企画班)

「2024年9月に兵庫県で全国大会を開催する」ということを
偶然1枚のチラシで知りました。
兵庫県での開催は約30年ぶりだそう。
チラシのタイトルは「運営委員募集」で、
「多くの方は人生に一度の経験になる」
と書かれていたように記憶しています。
その言葉に惹かれ、
少しでもお手伝いできたらいいなと軽い気持ちで応募しました。
しかし、いざ入ってみるとしなければならないことの多さにびっくり。
大会が近づくかなり前から打ち合わせ・会議・連日のメールのやり取り…
私はそれほどではありませんが、
運営の中心を担われている方々は本当に忙しそうです。
仕事や家での役割もこなしながらでしょう。
決めることも多く、日々悩みながらも、
真摯に向き合っておられることに敬服しています
(…って私は大変だということを伝えたいわけではありません。すみません)。
偶然にもこの記事を読んでくださっているあなた。
もし、今、全国大会への参加を迷われていらっしゃるのであれば、
ぜひ申込みされませんか?
私たちが準備している今大会。
すてきなプログラムをたくさんご用意しています。
来ていただければ、きっとなにかが「ひらく」と思います。
申込みをお待ちしています。

第3回 精神保健福祉士であり続けること

秋山 七海(渉外広報部 広報班)

何を書こう、と考えて、ふと思ったことが、
「どうして今もPSWを続けて、大会の運営にまで携わっているのか」です。

入職して7年。
後ろ向きな発言は憚られますが、
対人援助職であることやPSWを続けることに不安を感じることがあります。
わりと頻繁に。
それでも続けられているのは、
困ったら「大丈夫」だと何度も助けてくれる先輩方や、
同じ悩みを分かち合える同年代のPSWがいるからで。
新人研修の後輩たちの言葉で、初心に返りもっと頑張ろうと思えるからで。
いろんなフィールドで働く方々が、知識や経験や情報を丁寧に教えてくださり、
仕事を支えてくださるからで。
たくさんの人との普段の繋がりに毎日支えられながら、
今日もこの仕事ができているのだと思います。

そしてまた、全国大会の準備で、運営委員との交流を通し、
専門職であり続けるためのエネルギーをもらっています。
こんな大勢のPSWの中に混ざって1つのものを作ることすら初めてで、
刺激的で、学びが多く、とても心強いと感じます。

そんな、これまでの感謝のひとつひとつを、
この大会の運営を通して伝えたいと思っています。
会場で、皆さんとお会いできることを楽しみにしています。

第2回 「ひらく」はなぜひらがななのか?

藤村 要至(大会事務局長)

全国大会のテーマは「ひらく-あたらしい時代の精神保健福祉-」です。
ホームページも公開され、SNSの発信もしているので、
様々な場面で見聞きしてもらっていることと思います。

今回は「ひらく」というテーマがなぜに【ひらがな】なんだ
という事をお伝えさせていただきます。
理由としては、「曖昧さ」「不安定さ」「想像力」「個別性」などの
意味を含みたいという思いからと私は思っています。
「ひらく」への思いや考えは、兵庫の理事や運営委員それぞれで、
違うかもしれませんが、違ってよいのです。

ひらくという言葉を、
少し調べると様々な漢字で表すことができるのがわかります。
「開く」「拓く」「啓く」「披く」「発く」などです。
始まることを意味することもあれば、
隔たりが大きくなることを示すこともあります。
切りひらくようなことを表現することもあれば、
何かを教え導くという意味をもつこともあります。
それぞれの「ひらく」があるはずです。

全国大会では、答えが決まっていない「ひらく」を
一緒に考えていきませんか?
最後に話は変わりますが、
今年の3月に長女が高校を卒業し、
あたらしい世界へ進んでいきました。
卒業式に子供たちが歌っていた曲が
RADWIMPSの「正解」という曲です。

その歌詞のひとつに「答えがすでにある問いなんかに用などはない」という言葉があります。
何となく、この大会の準備をしていく心境にもマッチして、最近のお気に入りです♪

第1回 テーマに込めた想い

今回の大会テーマは「ひらく-あたらしい時代の精神保健福祉-」としました。

2023年度の第58回全国大会・第22回学術集会(愛媛大会)では
「ミッション!社会的復権の実現~ソーシャルワーク実践の深化・進化・真価~」というテーマのもと、
精神保健福祉士としての役割や責任を再検証し、
社会的復権・権利擁護と福祉のための専門的活動を発展させていく機会となりました。

兵庫県では、愛媛大会での思いを引き継ぎ、
より発展を推し進めるべく、「ひらく」という言葉をテーマに込めました。
我々、精神保健福祉士は、精神保健福祉の世界に明るい光を取り入れ、
風通しをよくすることで、精神保健福祉を「開く」必要があります。

また、目まぐるしく変化する社会情勢や医療福祉制度に対応し、
絶え間ない学びと自己研鑽によって、
自らを「拓く」ことは当事者に対する専門職の責務でもあります。

さらに、誰もが安心して暮らせる市民生活を実現するために、
個人へのアプローチのみならず、実際に行動することにより、
社会全体に対して「啓く」取り組みを実践すべきであると考えます。

この全国大会を開催することで、精神保健福祉の諸課題へ仲間とともに粘り強く取り組み、
信頼される専門職として日本社会、日本国民への貢献に寄与したいと考えています。

開催概要より抜粋

第0回 封筒をひらく
―「どんな色にも染まらない」のか、「どんな色も染めてしまう」のか―

松田一生(運営委員会 渉外広報部 統括)

皆様のお手元に開催案内が届いたかと思います。
御覧いただけましたでしょうか。
それともその前に、封筒の色に驚かれたでしょうか。

今回、この封筒を作成した者として、その意図を簡単に述べます。
あくまでも作成者としての個人的見解であり、運営委員全員の総意ではありませんので、
ご承知おきくだされば幸いです。

封筒のイメージ

まず封筒を作成するに際して、コンセプトを3点定めました。

1.チラシやホームページ、ポロシャツ、ジャンパーなど、
これまで作成した物と一体感のある意匠とすること。

2.大会テーマを「ひらく」とし、「あたらしい時代の~」としたからには、
これまでの既成概念に捉われない意匠とすること。

3.これまでにない意匠であり、人の印象に強く残ること。

これらのコンセプトに基づいて作成した封筒が、今みなさんのお手元に届いています。
いかがでしょうか。黒い封筒ということで、嫌悪感や違和感を覚えた方もおられたのかもしれません。
現に、運営委員の間でも意見は様々でした。
「高級感がある」「目立つ」という意見がある一方で、
「縁起が悪い」「おめでたいイメージがない」「喪をイメージする」という意見もありました。

双方とも理解できる意見です。
デザイン的に喪をイメージしたつもりはありませんが、なぜ賛否両論が巻き起こったのでしょう。
黒という色に対する否定的な感情は、果たして本能的に感じるものなのか。
それとも、文化の中から植え付けられたものなのか。
私は、ここに既成概念の本質があるのではないか、と感じました。

「黒は死を連想させる」、「不吉である」、「縁起が悪い」と言われます。
さて、これは誰かが決めたことなのでしょうか。
黒の持つイメージについて、調べてみたところ、
国や地域によって変わる、ということがわかりました。
「死」「不幸」というイメージを持つ国が多いようですが、
「支配的」「権力的」というイメージや
「高級」「成熟」「洗練」というイメージを持つ国もあるとのことでした。
ちなみに、死や不幸などを連想させる色としては、
「黒」のほかに「白(病気や貧弱さをイメージさせるらしい)」や
「赤(血の色だから)」という国があったり、
「青」に否定的な感情を持つ国もありました。
日本において、歌舞伎では悪人の隈取は青色で描かれますし、
「気持ちがブルーだ」というような言い方をすることもあります。
祝いの席では紅白幕を、弔事には黒白幕を張ります。
しかし、実は黒白幕は最も高貴な色なので慶事にも使用することがあります。
青白幕は地鎮祭など神聖な場面で使用されますが、一方で弔事にも使われます。
また、時代劇などにおいて、
貴族が弔事でもないのに宮中で黒い束帯を着用している場面を
見たことがある方もおられるかもしれません。
 なお、人間が最も認識しやすい色は「赤」なんだそうです。
諸説あるようですが、「赤」を見ると人間は交感神経が作用され
アドレナリンが分泌されると言われています。
人種、文化に関わらずそのようなことが起こるのであれば、
赤色は本能に作用する色なのかもしれません。

 さて、色について述べてみましたが、いかがでしょうか。
もちろん、「社会通念上…」であるとか「一般的には…」とか
「多くの人が…」という意見を軽視するわけにはいきません。
ですが、「固定観念」や「既成概念」、
我々精神保健福祉士が目の敵のようにしている「スティグマ」、
「偏見」といったものに似ているような気がしませんでしたか。

兵庫大会のテーマは「ひらく-あたらしい時代の精神保健福祉-」です。
多様な価値観、多様な考え方、多様な文化、新旧の考えが入り乱れる令和の時代において、
私たちはどういった価値観を持つのか。それを感じ取っていただきたいと思っています。

そして、何よりも、封筒は広報物です。

広報の神髄は話題性です。
封筒は手に取って開封しようと思ってもらう必要があります。
たかが封筒、されど封筒。誰の目にも留まることなく、何の話題にもならないような、
ただの「お知らせ封筒」を高いお金を払って作成することに
どれほどの意味があるのだろうか、とも思いました。
賛否両論があって構わないと思っています。
むしろ、何の話題にもならないことの方が広報としては失敗です。

冒頭にも述べましたが、運営委員内でも賛否両論ありました。
他の案にすべきでは?という意見もありました。
しかしながら、目に留まって、人の印象に残るものにする、
ということで本案にしようということになりました。
この決断をした運営委員会渉外広報部の方々の気合いに応えたいと
部統括の私としては思っています。
ぜひ、議論をしましょう。賛否両論、話をしましょう。
兵庫大会でお待ちしています。