復興支援本部情報

 冬来たりなば、春遠からじ

  あの日から、2度目の冬が訪れました。私の住む富山では、立山連峰に日ごとに白い雪が降り積もり、とうとう平野部にも初雪が降り、長い冬に突入してしまいました。東北の冬は、北陸とはくらべものにならないほど、厳しいものでしょう。その中、自らも被災をされ、また、現業を行いながらの復興支援活動をしていらっしゃる東北6県の構成員の皆さま、そして、少なからぬ被害のあったとお聞きしています茨城県の構成員の皆さまに、心からのお見舞いと敬意をお伝えしたいと思います。

 協会では、復興支援本部を中心に「支えるひとを支える」活動を展開していますが、今年度は人材バンクに登録していただき、予定者も含めると全国から延べ30名のも構成員に宮城県に支援に入っていただいています。昨年の派遣に引き続き、再度、再々度支援に入っていただいた方々が多くいらっしゃいます。志をもって登録して下さる構成員の方々がいらっしゃることはもちろんですが、送りだして下さるご家族や所属機関、同僚の皆さまのご理解とご協力がないことにはなしえません。また、現地での活動と支援を繋いでくださるみやぎ心のケアセンターの皆さまや復興支援本部、事務局のきめ細やかな調整があるからこそ、大過なく支援が続けることができています。改めて、派遣者をはじめ関係される皆さまに感謝を申し上げます。

 現在、全国各ブロックで開催されているブロック会議では、復興支援本部のとりくみや現地からの発信である「東北復興PSWにゅうす」について話し合いを重ねています。また、1月からは宮城・石巻を皮切りに、被災地にてご自身の生活を再建しながら日常業務としての身近な支援活動をしていらっしゃる構成員にあつまっていただき「ほっとミーティング」が開催されます。このような現地からの発信に、全国のすべての構成員が関心を持ち続けることが、長期的でとぎれのない支援が必要になる復興にとって、今一番重要なことではないでしょうか。 

 樹木や植物は寒く厳しい冬を越すことによって、より強く根を張り、新しい芽吹きを生み出すと言われます。私は、気持ちはありながらも、震災後、いまだ現地に伺うことがかなわず、自分に何ができるのか、できることはないのか考えてきました。少し離れた地にはいますが、常に東北の復興に心を寄せ、現地の皆さまと心をひとつにしながら、この「厳しい冬」を乗り越えたいと思っています。

社団法人日本精神保健福祉士協会 第1副会長 宮部 真弥子


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