要望書・見解等

2022年度


標題 若者を対象にした「サケビバ!日本産酒類の発展・振興を考えるビジネスコンテスト」の中止を求める緊急要望書
日付 2022年8月26日
発信者 特定非営利活動法人ASK、公益社団法人全日本断酒連盟、日本アディクション看護学会、一般社団法人日本アルコール関連問題ソーシャルワーカー協会、公益社団法人日本医療ソーシャルワーカー協会、公益社団法人日本社会福祉士会、公益社団法人日本精神保健福祉士協会、イッキ飲み防止連絡協議会、主婦連合会
提出先 国税庁長官 阪田 渉 様、厚生労働大臣 加藤勝信 様
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標題 熊本地裁「生活保護基準引下げ行政処分取消請求事件」判決に対する声明
日付 2022年6月1日
発信者 公益社団法人日本精神保健福祉士協会 会長 田村綾子

 2022年5月25日、熊本地方裁判所は、2013年8月から3回に分けて実施された生活保護引下げ処分(以下、「本件引下げ」という。)の取り消しを求めた原告の請求を認容する判決(以下、「本判決」という。)を言い渡しました。

 本訴訟は、熊本県内の生活保護利用者49名(提訴時)が、熊本県内の4市を被告として、本件引下げの取り消しを求めた裁判です。全国29地裁で30の原告団が同種訴訟を提起していますが、これまでに言い渡された10の地裁判決のうち、原告の請求を認容したのは、2021年2月22日の大阪地裁判決に続き2件目となります。

 大阪地裁判決は、本件引下げの根拠とされた「デフレ調整」(削減額580億円)について、特異な物価上昇が起こった2008年を起点としたこと、被保護世帯の消費の実態とはかけ離れた物価下落率を算定したことについて、本件引下げが違法であると判断しました。

 熊本地裁判決は、これに加えて、専門家からなる生活保護基準部会が検証した「ゆがみ調整」(削減額90億円)による数値を増額分も含めて2分の1とした点と、そもそも「ゆがみ調整」と「デフレ調整」を併せて行った点についても違法であると判断しました。そして上記の諸点がいずれも生活保護基準部会等の専門的知見に基づく分析や検証を経ずに行われたことに対し、厚生労働大臣の判断過程及び手続に過誤欠落があると判断しています。裁判所が厚生労働大臣の裁量の逸脱・濫用があると認定したことは、裁判所が行政裁量の拡大解釈、恣意的判断を許さないという態度表明と考えられ、大阪地裁判決よりもさらに踏み込んだ内容としてきわめて重要な意味を持つといえます。

 3年近くにも及ぶ新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、日本の社会保障制度の脆弱さを浮き彫りにし、特に元々経済的に脆弱な人々を直撃し、さらには、自死を含むメンタルヘルス課題の深刻化を招きました。精神保健医療福祉の現場で働くソーシャルワーカーとして、わたしたちも最後のセーフティネットである生活保護の重要性を再認識しています。今回の勝訴判決は生活保護の利用者である多くの精神障害者とその人たちに伴走する私たち精神保健福祉士にとっても大きな励ましとなりました。

 日本精神保健福祉士協会は、被告である4市に対し、本判決の意義を重く受け止め、控訴せずに本判決を確定させることを強く求めます。また、国に対しては、早急に現在の生活保護基準を見直し、違法に保護費を下げられ、長年にわたり憲法25条で保障された健康で文化的な最低限度の生活から遠ざけられた生活保護利用者に対して真摯に謝罪し、2013年引き下げ前の生活保護基準に戻すことを求めます。

 本判決が現在同種訴訟を審理中の大阪高裁を含む他の裁判所の判断に影響を与え、保護費引き下げで様々な権利を失い、心身ともに苦しみの中にある各地の原告の方々の権利回復が一刻も早くなされることを切に願います。

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