復興支援本部情報

 もう3年、まだ3年‥ そして、忘れないこと、伝えること

 神奈川県精神保健福祉士協会では、さる3月1日、2日に宿泊研修を福島県で開催しました。日本精神保健福祉士協会の復興支援活動助成金と福島県精神保健福祉士会の全面的なご協力を得て実現しました。神奈川県協会からは会員22名が参加しています。
 福島県内での震災発生後のこれまでの活動や現在の取り組みについての研修、福島県精神保健福祉士会会員との意見交換のほか、被災地の語り部ボランティアさんのお話しを聞き、被災地の視察も併せて行いました。
 行程は以下の通りです。
【3月1日(土)】
横浜市内出発→郡山市内(針生ヶ丘病院)「震災時の活動からこれまでを振り返って」(講義・グループワーク)→福島県精神保健福祉士会との意見交換会
【3月2日(日)】
郡山市内→いわき市内(被災地語り部ボランティアの案内による現地視察)→いわき市内(舞子浜病院)講義「被災した精神科病院の実践報告」、講義「原発から15キロ地点にあった相談支援事業所に起こったこと」→横浜帰着

 福島県精神保健福祉士会の会員の方からは、震災直後の様子から現在に至るまで、時系列にそれぞれの立場や組織での混乱、課題点についてまとめて講義をいただきました。報道されない内容や、3年を迎えることで見えてきたことなどをまとめていただき、支援者としての苦悩と複雑な思いを知り、今一度、私たち自身の活動も冷静に振り返ることが出来きた貴重な2日間となりました。

 これまで被災地支援に関心は持っていたものの躊躇していた会員も参加できたことや、被災地支援に携わったものの、帰還後の消化不良を起こしていた会員は、宿泊研修に参加することで、同じ支援者として「繋がっている」ことを実感できたことが、今回の研修の成果でした。

 快く迎えていただいた福島県精神保健福祉士会の皆様に感謝するとともに、意見交換の中では、「もう3年」「まだ3年」ということなどが語られ、直接的な支援をすることが難しい会員などは、「忘れないこと」「伝えること」だということを、参加者自身が思いを新たにした研修であったと思われます。 

神奈川県精神保健福祉士協会 副会長 鈴木 剛


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