復興支援本部情報

復興支援活動募金使用経過報告 〜福島における活動報告〜

 東日本大震災から今月で2年半が経ちます。この間皆様方からの心温まる募金をいただき、被災地支援活動に活用させていただいているところです。ありがとうございます。
 今回は、その使途の中から(1)福島県内での被災者支援活動 (2)福島県相談支援専門職チーム (3)今後の支援活動 の3点をご紹介いたします。


(1)福島県精神保健福祉士会での支援活動(24年度実績)

支援参加者実数   11名
支援参加者のべ数  62名
使用させていただいた金額  478,100円
 (災害救助法に準ずる金額での日当、交通費等)

1)コーヒータイムへの支援

写真  浪江町から二本松市に避難している就労継続支援B型事業所「コーヒータイム」へ平成24年2月から支援を開始しています。コーヒータイムでは、主に当事者研究方式を用いたグループ・ミーティングや個別相談を中心に活動しており、また、避難先で事業所の認定を新たに受け、避難元の利用者だけではなく、地元の利用者も多数受け入れるなど、同地の社会資源の一つとしての存在感を示すようになっています。時間の経過に比例して支援活動も定着してきていますが、事業所の意向を丁寧に確認しながら、今後の支援のあり方について検討していくことにしています。

(写真:就労継続支援B型事業所「コーヒータイム」)

2)あおばへの支援

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 双葉町から福島市に避難している事業所「あおば」にも訪問支援を実施しています。あおばは、他事業所の一角を間借りする形で、事業を再開しました。しかし、スタッフ1名、登録メンバーは3名であり、活動を再開はしましたが、事業としては成り立たず、運営資金などは全国から寄せられた義援金などで賄ってきた状況で、現在の位置付けは無認可(今年度から双葉町から一部助成金の予算付けがあったとのこと)です。また、今後の活動拠点も福島市にするかいわき市にするのか決まっていないなど、不確定な状況が続いています。当会としては、スタッフやメンバーの孤立・疲弊に留意しながら、支援を継続し、柔軟な対応が取れるようにしていきたいと考えています。

(写真:事業所「あおば」での一場面)

3)飯舘村への支援

 全村避難を強いられた飯舘村で行っている「よろず健康相談事業」に対し、村保健師と連携の上、当会会員をこれまで3回派遣しました。また、過重業務、複雑化する問題への対応、避難生活を強いられた私生活上の問題等から村役場職員の疲弊感が危惧されることの相談を受け、主に精神衛生上の問題については、専門機関への紹介と調整を行いました。

(2)福島県相談支援専門職チーム※(この活動は福島県の予算が付いている活動です。)

1)平成24年度 活動集計

福島県精神保健福祉士会での登録者数 40名 (平成25年2月末現在)
調整会議(県全体、各方部含む) 39回
健康教室 40回
地域支援 84回
生活相談 82回

2)活動内容について

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写真:相談支援専門チーム:
1次避難所での体操教室
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写真:同チーム:サポートセンターでの活動

3)活動記録

福島県相談支援専門職チーム2年間の活動記録について、日本協会を通じて各都道府県支部にお送りする準備を進めております。お手元に届きましたらそちらもご覧頂ければと思います。

※相談支援専門職チーム…福島県の委託を受けて被災者支援にあたっている県内6つの専門職団体(介護支援専門員協会、医療ソーシャルワーカー協会、社会福祉士会、作業療法士会、理学療法士会、精神保健福祉士会)のチームの総称

(3)今後の支援活動

 先月末に今後の支援活動のあり方について県内会員で検討し以下の意見が出されました。

 震災から丸3年を迎える今年度末に向けて、各支援活動の今後の方向性を再検討する時期にきていると思います。その際に必要な視点は、「被災した方々が自立していけること」ではないでしょうか。本来業務もある中で、外の支援活動に参加できる会員は決して多くはありません。会員の負担が集中しすぎぬよう、また、全て抱えてしまうのではなく被災した方々が自立していける様な活動となるよう、理事会でも対応を検討していきたいと考えています。

 最後に、福島県精神保健福祉士会では、今後も長期に続く支援活動をより確かなものとしていくために、今年度から支援活動に使用させていただく募金活動を行うこととしました。まずは9月21日(土)〜22日(日)に福島市で開催する基幹研修U・Vで行う予定としています。皆様のご協力をよろしくお願い致します。

公益社団法人日本精神保健福祉士協会 福島県支部/福島県精神保健福祉士会 菅野 正彦


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