別紙４

精神保健福祉士の外来業務調査集計表

調査対象期間：2009年3月（1か月間）、調査実施期間：2009年4月21日〜30日、調査対象：構成員所属の医療機関における外来業務等（抽出調査）

※都道府県は調査対象医療機関の所在地を指す。　★は部分は診療所。

• 精神保健福祉士による外来患者等への対応件数は平均299件だが、療養環境調整支援加算の算定は、わずか9.2件（3.8％）にすぎない。
• 外来業務を分類別の対応状況をみると、「受診・受療援助、医療的支援」「心理社会的サポート」「生活上の相談（経済的問題）」「コンサルテーション（機関外）」「生活上の相談（衣食住）」の順で割合が高い。
• 現行の療養環境調整支援加算に相当する業務としては、「生活上の支援（経済的問題）」「生活上の相談（衣食住）」「家族支援」「就労支援」「社会復帰・社会参加支援」が考えられるが、これらが外来業務に占める割合は4割に及んでいる。
• 割合は低いものの、「就労支援」「社会復帰・社会参加支援」「ケア会議等への参加」は、1回あたりに相当の時間を要していることが推察される。

自由記載

• 療養生活環境整備支援加算について、当院では算定してません。１日平均外来者はおおよそ33〜35で推移してます。外来は午前中となっており、インテーク、その他の業務が入り、療養生活環境整備支援加算についての相談業務に当たれないというのが現状です。訪問看護ステーションへの精神保健福祉士の配置を医師・看護師は望んでおります。精神科訪問看護にて訪問を行っておりますが、訪問看護ステーションよりの依頼もあって、同行することが多いです。（経済的援助、福祉サービスの説明、生活上の相談、家族調整等）ここに配置にならずとも加算が付くように計らっていただきたいというのが、当院の「ねがい」と言えるでしょう。
• 入院部門では退院前訪問指導が算定可能であるが、外来患者でも住居探しをして実際、アパート契約や生活訓練施設の入所に至ることがあります。外来部門でも同様に診療報酬に反映されることを強く希望します。
• 診察をして精神療法で点数をとった場合でも月に100件ほどの件数のある自立支援医療や障害年金などの申請手続きや相談などに関して診療報酬がつくようになるとよい。電話での相談などが多いため、ＰＳＷが電話での相談を受けた場合、ケア会議への参加に関しても点数化されるようになればよいと思う。
• 外来担当としても必置(配置）義務化を進めてもらいたい。
• 障害年金や障害認定区分主治医意見書の依頼時など、制度利用においてＰＳＷが対象者へ面接が必要となる可能性の高い場面において指導料が加算されるとありがたいと思います。
• 外来及びクリニックに、精神保健福祉士が配置により、診療報酬加算が付くといいです。
• 精神科継続外来支援・指導料/療養生活環境整備支援加算については、医師による支援と併せなくても、看護師・精神保健福祉士等が単独で算定できるようにしていただきたい。
• 支援加算は、他の精神科専門療法との同日算定ができないことで、実質請求はできていないｌことが問題。医師の診察のない医療機関外の生活場面での支援や他機関からの同行依頼も多い。全ての支援を診療報酬で算定することは不要であっても、年金申請の支援、一件30分以上かかる相談業務、アパート探しや、社会資源探し、それらへの同行、入院同行、他科受診への同行など時間や専門的な知識が必要とされるものに関しては、医師の診療とは別に医療点数での評価をしてもらえる方向性を望みます。
• 生活技能訓練の外来患者への算定
• 最近の印象・・・・家族への調整等を意図した関わりだけでなく、家族自身をクライエントとした個別及び集団による支援が増えています。対象として、精神障害及び精神疾患を持つ人たちの親やその影響を受けた子ども、配偶者だけでなく、不登校やひきこもりの子どもを持つ親、DVの被害に遭遇している配偶者、自死遺族、等々と範囲も拡大しています。この場面は、やはり狭い意味での精神科医療や医師による診察だけでは無力に過ぎます。精神保健福祉士の「出番」という印象を強くしています。
• 少人数で運営している職場なので、ＰＳＷによる相談業務が診療報酬として評価されることを望みます。今後クリニック等へ精神保健福祉士の配置を進めていくためには、診療報酬への反映は必須であると思います。
• 精神科継続外来支援については、精神科継続外来指導料への加算であり、また他の精神科専門療法との同一日算定が出来ない為に実際件数よりは算定件数は１割程度である。単独での精神科継続外来支援の診療算定を望みたい。
• (1)精神科継続外来支援・指導料/療養生活環境整備支援加算は、精神科医の指示の下に加算となっておりますが、実際には精神保健福祉士が患者やその家族に対して直接援助する中で、結果的に継続外来支援･療養生活環境整備に関する支援が行われています。今の原則では加算を算定するには難しい状況にあると思います。(2)精神保健福祉士が、患者やその家族に対して直接働きかけた事に関しても、多くの面で診療報酬は付きません。単に相談を受けただけという場合を除き、具体的な何らかの方法で直接的に支援したものに関しては、診療報酬の対象になっても良いのではないでしょうか。
• 精神科継続外来支援・指導料が請求しにくい。（3月は診察日以外の日に精神保健福祉士が相談を受けたケースが延べ１４件あり）
• 継続外来支援・指導料／支援加算は、算定しづらく、ＰＳＷの外来相談業務に対して、直接的な評価に繋がっていないと感じています。
• 診療報酬と直接関連するかは不明だが、先日葛飾区で統合失調症で通院中という弟を兄が殺すという事件が発生した。殺した理由について「弟は仕事がなく、月に１度２万円程度の治療費が払えないので殺してほしいと訴えたため」と兄は説明している。この事件について言えば、一度の通院において２万もの金額が必要となるのは、自立支援医療をはじめとした制度活用がなされていなかったためと考えられ、活用可能な制度の紹介などがなされていれば、こういった事態は回避された可能性があるのではないか。支援法など複雑な制度の活用や情報の入手において、定期的に通院する診療所の精神保健福祉士の役割は極めて重要といえるのではないか。
• 訪問看護・指導は主に30〜60分程度で行っているが、時には関係性の維持・構築の為に生活支援（社会資源活用の為の手続き等の同行支援、ホームヘルプで対応できない庭掃除や雑草除去等に時間を要し、90〜120分を費やすことがある。訪問看護・指導料においても時間による加算があっても良いのでは、と思います。

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