第32回基幹研修U

2019年9月23日、大阪府社会福祉会館(大阪府)を会場に標記研修を開催しました。ここでは、修了者からの報告記事を掲載します。

第32回基幹研修U

       
開講式 演習の様子 代表者による修了証書授与

 基幹研修Uを受講して

公益財団法人松原病院(福井県)/経験年数12年 田中 任代

 2019年9月23日に大阪で開催された基幹研修Uに参加させていただきました。
 県外で行われる研修に参加するのは久しぶりで、緊張と楽しみな気持ちが入り混じる中、始発の大阪行き特急サンダーバードに乗り込みました。

 大阪府会場を選んだ理由は、以前に実習指導者研修を奈良県で受講し、関西圏の先輩方の講義を受け全国の仲間と意見を交わし、非常に有意義な時間を過ごさせていただいた経験からです。

 私が勤務する病院では、1976年からPSWが配置され早くから精神障害者の地域移行に力を入れてきたと自負していますが、それゆえに環境に慣れてしまったクライエントの権利意識の喚起や、権利侵害にあたるようなルールやかかわりはないか、精神科病院特有の行動制限などについて、常に点検する必要があると感じました。

 また障害者総合支援法により精神障害者が利用できる障害福祉サービスが整備されてきましたが、事業所においては利用者の選別につながるような事態が起こっていることも、私が退院支援の実践の中で感じる葛藤、よくあるモヤモヤだったために、他にも同じような問題意識を持っている仲間がいるとわかり、心強く感じました。

 グループワークでは病院や地域、その他様々な領域で活躍する仲間との出会いがありました。テーマ「精神保健福祉士の専門性とは?」に沿って話し合う中で、活動する領域や所属する機関によって、PSWがおかれている状況が厳しい中、小さなクリニックで働く若いPSWや、産業の分野で働いている方など、日々奮闘されている仲間の様子を聞き、励まし合ったのも、貴重な時間でした。また、私自身が実習指導や後輩への指導で悩むことも多いのですが、他の方が実習生に対してどのような投げかけをしているか聞かせていただき、参考になりました。

 最後に、悪天候の影響で交通事情が良くない日でしたが、事務局の皆様にはご配慮を賜りましてこの場をお借りして御礼申し上げます。今回の研修に参加し、また明日からの実践が楽しくなるような刺激をもらい、充電できました。大阪まで足をのばして良かったです。ありがとうございました。


※ご報告いただいた方のご所属名と経験年数は、研修受講時の情報で掲載しています。