2013年度、厚生労働省補助金事業として、全国12か所において「精神保健福祉士実習指導者講習会」を実施しています。
ここでは、12月26日(木)、27日(金)で開催した東京会場の修了者からの報告記事を掲載します。
東京会場 | |||
総論を講義する今井講師 | 会場の様子 | 演習の様子 | 全体会の様子 |
国立精神・神経医療研究センター病院(東京都)/経験年数13年 岡 佑美
2013.12.26-12.27年の瀬が押し迫った中、職場の方々にご配慮いただき精神保健福祉士実習指導者講習会を受講させていただきました。
実習指導者として学生さんを担当させていただくようになり早8年。この間は、諸先輩方の指導方法を盗み見しながら、また、養成校の実習指導担当者会等に出席しながらなんとか自己流でやってきておりました。
今回講習を受講し、体系化された理論を学ぶことで「なんとなく」やっていたものに根拠をもたせることでき、今までの自己流を振り返りながら頭の中を整理することができました。各講義の後のグループワークでは、講義だけでは消化しきれなかったことをグループの皆さんの話を伺うことで自分の中に落とし込むことができとても貴重な時間をもつことができました。
2日目の最終講義『実習指導方法論−各論』の中で「どのような精神保健福祉士を育てたいか」というテーマがあり、自分の実践や日々大切にしているものを見つめなおす機会ともなりました。このテーマでグループワークをしている際、指導者側が後世の精神保健福祉士育成を意識し「伝えたい」ことと、精神保健福祉士援助実習先として医療機関が必須となった背景を考え「伝えなければならない」ことと、実習生自身が「学びたい」ことが異なって出てくる可能性があることが話されました。これらの摺合せがないまま実習が進み指導者側の伝えたいと思うことだけを伝えるようではただの押し付けになってしまうことの危険を感じつつ、学生さんから「学びたいこと」を引き出すことの難しさも同時に話されました。実習指導者、養成校の教員、実習生本人で摺合せを上手くしていくことが実習を効果的なもとするカギとなってくるのだろうと感じましたが、実際にどう上手くやっていくかは今後の課題であるとも感じました。
実習の受け入れ方法や内容等、職場内で見直す必要のあることにも多数気づかされ、課題が山積しておりますが、1つずつ取り組めそうなところから手を付けていきたいと思っております。また、色々な講師の先生方がお勧めされていた養成校で行われている実習報告会に次回機会があれば足を運んでみようかと思っています。
講師の先生方やグループの方々に恵まれ、大変有意義な二日間となりました。ありがとうございました。