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東日本大震災復興支援委員会メッセージ

「これまでの支援」と「これからの備え」について思う

 東日本大震災復興支援委員会 菅野 正彦

 2016年3月12日(土)~13日(日)復興支縁ツアーふくしまが開催され、通算4回目のツアーとなる今回は、全国から29名の参加を頂き開催することができました。また12日(土)ツアーと同日程で開催した福島県内6団体合同研修会には、ツアー参加者を含めて120名以上の方にご参加頂き、その夜の懇親会(!)を含めて、多くの方々と交流させて頂くことができました。全国からご参加頂いた皆様に感謝申し上げると共に継続して県内で活躍されている支援者の方々に改めて敬意を表したいと思います。多くの皆さん方の力があって、この二つの企画を無事に終了することができました。

 東日本大震災から丸5年のタイミングでの企画は、どうしてもやりたい企画でした。やらねばならないと考えていました。それが無事に終了して、今は少しホッとしています。「初めて福島に来た。」「こういった機会があったから来れた。ぜひ続けてほしい。」という声を頂くと、正直に嬉しいですし、発信の継続が必要だと感じます。ツアーももちろんですが、いろんな形での発信を考えていきたいと思います。

 その一つとして考えていることがあります。福島での経験を元にした団体としての備えについて発信することです。福島県精神保健福祉士会としては、震災の時に殆ど備えがありませんでした。その為に苦労したことが多くあります。「通常業務の中でできていないことは震災の時はできるはずがない」はあちこちで言われますが正にその通りでした。それら苦労したことをきちんと整理して、その対応方法をまとめ『専門職団体が備えておくべき10のこと(仮)』的なものとして発信できないかなぁと考えています。震災から5年経ちましたが、ようやく最近になってこういったことを考えられるようになってきました。ぜひ有言実行してこれからの備えの一つとして準備していきたいと思っています。

 山口大会では、東北被災地での物品販売を行う予定です。まだまだ復興途上の事業所もあります。少しでもその方々への支えとなれるような活動を続けていきたいと思います。また、これからの1年は帰還する自治体なども増えてきて、一歩前進ではあるものの新たな課題が出てくる年にもなります。自治体や住民、県内支援者にも疲れが見える中で、私たち精神保健福祉士が何をしていけばよいか。取り組むべき課題はたくさんありますが、多くの支援者の力を結集して、一つ一つ取り組んでいきたいと思います。

 (前回メッセージでもご紹介したのですが、今回も「相双に新しい精神科医療保健福祉システムをつくる会」を紹介させて頂きます。2011年3月の東日本大震災と福島第一原発事故により、福島県太平洋岸北部「相双地区」の精神医療保健システムが壊滅的な被害を受けました。その復興のためにメンタルクリニックなごみ、こころのケアセンターなごみ、そして訪問看護ステーションなごみが立ち上がり稼働しています。福島県内で開催した上記各ツアーや復興支援本部では、なごみのスタッフの方々に何度もお世話になっておりますが、全国の皆さんにも最前線で働く人達のことをぜひ知ってほしい!そして現地で働く人をぜひ応援してほしい!と思っています。ぜひホームページをご覧ください。よろしくお願い致します。

相双に新しい精神科医療保健福祉システムをつくる会HP http://soso-cocoro.jp/