機関誌「精神保健福祉」

「精神保健福祉」投稿要項投稿から査読結果までの流れ評価項目

「精神保健福祉」投稿要項

1999年9月4日制定

  1. 本誌への投稿は、原則として、公益社団法人日本精神保健福祉士協会構成員に限る。
    ただし、精神保健福祉士の資格を有さない非構成員(他職種・学生等)は、構成員との共著により投稿することができる。その場合、筆頭著者は構成員とし、且つ共著者の過半数は構成員でなければならない。また、精神保健福祉士の資格を有する非構成員は共著者にはなれない。

  2. 原稿の投稿、あるいは公表は、二重(多重)に行ってはならない。

  3. 掲載された著作物の著作権は,著者と公益社団法人日本精神保健福祉士協会の両方が保持するものとする。

  4. 本誌に投稿する原稿の種類は以下のとおりとする。投稿に際しては、該当する種類を明記すること。
    1)研究論文
    a)原著:
    独自のデータ等を用いて量的あるいは質的に分析をした研究や、系統的文献研究(メタ分析を含む)など明確な文献選択と分析手順に沿った分析的な文献研究が含まれる。原著論文は当該研究がどのように新しいか(原著性の明確化)を説明する必要がある。
    また、必ず「背景」「方法」「結果」「考察」「結論」の形式で書くこと。なお倫理指針や各機関における倫理委員からの承認は「方法」の中で記載する。

    b)総説:
    過去の研究から知見をまとめて、精神保健福祉あるいは精神保健福祉士の実践に関わる新たな理解や解釈を加えるもの。論文の形式は特に規定しないが、引用文献の記載方法などは規定に準じる。

    2)研究ノート
    研究論文に準じるが、研究論文と比較して、新規性や厳密性に欠けるものが該当する。研究ノートは必ず「背景」「方法」「結果」「考察」「結論」の形式で書くこと。なお倫理指針や各機関における倫理委員からの承認は「方法」の中で記載する。

    3)実践報告
    各機関や個人が取り組んでいる先駆的あるいは啓発的な実践やサービスの内容、事例等を紹介するもの。実践的価値を重視しているので、失敗例や現在取り組み中で終了していない事業の紹介なども含まれる。論文の形式は特に規定しないが「、背景」「目的」「実践内容」「考察」等の見出しをつけることが望ましい。引用文献の記載方法などは規定に準ずる。

  5. 原稿の字数は20,000字以内とする。
    原稿は原則としてパソコンで作成し、縦置きA4版に付き横書き1,200字(1ページの仕上がりが40字×30行)で印字するものとする。
    図表は制限枚数に含む(大きさがA4サイズの4分の1ページ程度につき400字、2分の1ページ程度につき800字、1ページ程度につき1,600字に換算)。

  6. 原稿の執筆要領は次のとおりとする。
    1)文体は文語体(である調)とし、文字は常用漢字、常用数字、新かなづかいを原則とする。ただし、専門用語についてはこの限りではない。単位や符号は慣用のものを用いる。

    2)研究論文の場合には、原稿の2ページ目に800 字以内の和文抄録と5つ以内のキーワードを記載する。

    3)図・表・写真には、図1・表1などの番号を付け、本文とは別にまとめる。また、本文原稿の欄外に、挿入箇所を朱書で明示する。

    4)引用文献については、文中では、該当箇所に著者名、発行年を(著者名:発行年)という形で挿入し、( )の後ろに上付き片括弧を用いて、引用文献一覧に付した番号を記載する。引用文献は、本文末に「文献」の欄を設け、著者名のアルファベット順に1)2)3)……と提示する。なお、投稿論文には「参考文献」の欄は設けず、引用した文献のみを記載すること。文末の「文献」の欄では、論文に関しては、著者名、題名、雑誌名、巻号、ページ、発行年(西暦)の順に記載する。なお、雑誌が通年ページを設けている場合は「号」は省略すること。書籍については、著者名、書名、出版社、出版年(西暦)、必要に応じて引用ページの順に記載する。ウェブサイトからの引用は、アドレス、閲覧した年月日を記載すること。翻訳書の引用に関しては、原典の情報を記した後ろに(=翻訳の出版年,訳者名:訳書のタイトル.出版社名.)を記載する。共著者に関しての記載は3人までとし、それ以上の共著者がいる場合は、「ほか」「et al.」と記載する。雑誌名は省略名を使用はしないこと。詳細は別紙「文献表記(例示)」を参照すること。

    5)図表の引用、改編に関しては、投稿前に著者が被引用者に了解を得ることとする。

    6)論文に関連する企業や営利団体等との利益相反(COI)のある場合は情報開示を行うこと。利益相反に関する情報開示については、本文の最後(引用文献の前)に「利益相反」と見出しを付けて記載する。

    7)掲載決定後、論文等の別刷りが必要な場合は、有料で提供する。

    8)掲載決定後の校正に関しては、最小限にとどめる。

  7. 利用者や職員など人を対象とした研究を発表する場合は、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」を遵守すること。この倫理指針は2021年(2023年3月27日一部改正)に厚生労働省、文部科学省、経済産業省が共同で出しているものであり、医学領域以外にも人を対象とする全ての研究に当てはまるものである。また、もしその他の倫理指針にのっとった研究をした場合には、具体的な名称をあげること。各機関において、倫理審査を受けていない研究については、参加者からの調査参加への同意取得のプロセス等について詳細に文中での記述を行う。その手続きに不備がある場合は、論文としての質は高くとも掲載できない場合がある。

  8. 原稿には表紙を付し、1部には上半分に表題、著者名、全著者の所属を記し、下半分に、投稿者の連絡先(住所・氏名・電話・ファックス番号)、原稿枚数を明記する。また、査読に付するためコピーを3部提出するが、その際には、表紙及び本文において、著者、その所属機関等が特定されないような処理を施したものを提出する。また、並行してパスワードを付けた原稿を電子メール(以下「Eメール」という。)にて送付する。なお、Eメールでの送付が困難な場合は、原稿を郵送する際、原稿の電子データを保存した電子媒体(CD-R等)(以下「電子媒体」という。)を同封するものとする。

  9. 原稿(電子媒体を含む)は、原則として返却しない。

  10. 原稿の採否と掲載順に関しては、学会誌投稿論文等査読小委員会(以下「査読小委員会」という。)における査読を経て機関誌編集委員会で決定する。査読小委員会は、投稿原稿について修正意見を付し訂正を求めることがある。訂正を求められた原稿は、できるだけ速やかに再提出すること。採否の決定は、原稿受理後約3か月を要する。

  11. .原稿は下記宛に簡易書留にて郵送すること。並行してパスワードを付けた原稿をEメールにて送付する場合は、下記Eメールアドレスに送付すること。
    [郵送先]〒164-0001 東京都中野区2丁目2番3号株式会社へるす出版 気付
    公益社団法人日本精神保健福祉士協会機関誌編集委員会
    [Eメールアドレス]jjmhsw-draft@jamhsw.or.jp

  12. 本要項の改廃は、査読小委員会の発議等により、理事会の決議を経るものとする。

(全面改正)2017年3月11日 (改正)2017年6月17日 (改正)2018年3月10日 (改正)2023年6月17日 (改正)2024年9月20日


別紙「文献表記(例示)」

1.本文中の文献表記(例示)

〇著者が1名:(Thornicroft:2006)1)、(相川:2014)2)
〇著者が2名:(Rapp & Goscha:2012)3)、(岩田・駒井: 1991)4)
〇著者が3名以上:(Thornicroft et, al.:2011)5)、(品川,ほか:2012)6)
〇同一年に同一著者の複数の著作物がある場合は、刊行年の後にa、b…のアルファベットを付す。(岩崎:2011a)7)、(岩崎:2011b)8)
〇翻訳書:(Thornicroft:2006 = 2012)9)
〇ホームページ:(World Health Organization:2014)10)

2.本文末の文献表記(例示)

〇国際 雑誌
1) Anthony WA:Recovery from mental illness:the guiding vision of the mental health service system in the 1990s. Psychosocial Rehabilitation Journal, 16 (4); 11-23, 1993.
2) Crisp AH, Gelder MG, Rix S, et al.:Stigmatisation of people with mental illnesses. British Journal of Psychiatry, 177;4-7, 2000.
3) Fabrega H Jr:Psychiatric stigma in the classical and medieval period:a review of the literature. Comprehensive Psychiatry, 31;289-306, 1990.

〇国内 雑誌
1) 相川章子:ピアスタッフの現在と未来―日本の精神保健福祉の変革を目指して.精神医療,(74);36-45,2014.
2) 岡田隆志,越智あゆみ,栗原活雄,ほか:キャリアラダーの開発プロセス―精神保健福祉士の資質向上を目指して.精神保健福祉,52;179-189,2021.
3) 奥村賢一:スクールソーシャルワーカーが相談対応する児童虐待の実態と実践課題─配置型と派遣型の活動形態に焦点化して.福岡県立大学人間社会学部紀要,24(2);41-60,2016.

〇国際 書籍
1) Thornicroft G:Shunned:discrimination against people with mental illness. Oxford University Press, 2006.
2) Rapp CA, Goscha RJ:The strengths model:a recovery-oriented approach to mental health services: third edition. Oxford University Press, 2012.
3) Thornicroft G, Drake R, Mueser K, et al.:Oxford textbook of community mental health. Oxford University Press, 2011.

〇国内 書籍
1) 岩崎香:人権を擁護するソーシャルワーカーの役割と機能─精神保健福祉領域における実践課程を通して.中央法規出版,2011,pp.5-12.
2) 品川眞佐子,吉田光爾,武田牧子:訪問による生活訓練事業の進め方:暮らしの中に届ける福祉.NPO 法人地域精神保健福祉機構,2012.

〇国際 書籍 各章
1)Cournoyer B, Powers G. Evidence-based social work: the quiet revolution continues. Roberts A, Greene G (eds). Social workers’ desk reference. Oxford University Press, 2002, pp.798-807.
2)Chisholm D, Knapp M. Health economic for psychiatric epidemiology. Prince M, Stewart R, Ford T, et al (eds). Practical psychiatric epidemiology. Oxford University Press, 2003, pp.357-376.

〇国内 書籍 各章
1) 柏木昭:ソーシャルワーカーの権威性.柏木昭,佐々木敏明(編),ソーシャルワーク協働の思想─“クリネー”から“トポス”へ,へるす出版,2010,pp.100-120.
2) 大島巌,上田洋也.精神障害者施設と地域住民間に生じたコンフリクト(地域紛争)の発生状況とその要因─都道府県レベルで把握された地域問題事例の全国調査.大島巌(編),新しいコミュニティづくりと精神障害者施設:「施設摩擦」への挑戦,星和書店,1992,pp.284-293.

〇翻訳本
1) Thornicroft G:Shunned:discrimination against people with mental illness. Oxford University Press, 2006.(=2012,青木省三,諏訪浩(監修):精神障害者差別とは何か.日本評論社)
2) Thornicroft G, Tansella M:Better mental health care. Cambridge University Press, 2009.(=2012,岡崎祐士,笠井清登,福田正人,近藤伸介(監訳):精神保健サービス実践ガイド.日本評論社)

〇報告書
1) 厚生労働省:平成28年度版自殺対策白書,2017.
2) 日本精神科病院協会:精神保健福祉法改正後の医療保護入院の実態調査報告書.平成26年度厚生労働省障害者総合福祉推進事業,2015.
3) 河ア健人:入院患者の権利擁護に関する研究(分担研究報告書).竹島正(研究代表),地域のストレングスを活かした精神保健医療改革プロセスの明確化に関する研究,平成27 年度厚生労働科学研究費補助金(障害者対策総合研究事業),2016.

〇国際 ホームページ
1) World Health Organization:Mental Health Atlas-2014 country profiles. 2014. http://www.who.int/mental_health/evidence/atlas/profiles-2014/en/(Accessed:April 19, 2017)
2) Rethink Mental Illness:My physical health:a physical health check for people using mental health services. 2014. https://www.rcpsych.ac.uk/pdf/RethinkPHchecklist.pdf(Accessed:April 19, 2017)

〇国内 ホームページ
1) 社会保障審議会障害者部会:障害者総合支援法施行3年後の見直しについて─社会保障審議会障害者部会報告書.2015.
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000107988.pdf(アクセス日:2016年11月12日)


投稿から査読結果までの流れ

 投稿された論文は匿名にした上で、2名の査読者(=学会誌投稿論文等査読小委員会の委員)が査読を担当します。査読者は、学会誌投稿論文等査読小委員会において委員長を中心に研究方法、分野などから適宜判断し、査読依頼を行います。
 その後、決定した査読者により随時査読が行われます(次の評価項目参照)。査読期間(受理〜結果の開示)として約3か月を要します。
 査読結果は、迅速に機関誌編集委員長と共有され、その後直近に開催される機関誌編集委員会において、編集スケジュールの進捗に合せながら掲載号が確定されます。

(2023/4/18現在)


評価項目

研究論文 研究ノート  実践報告 
執筆要領に適合しているか
先行研究を踏まえているか
研究目的は明らかであるか  実践報告としての目的は明確であるか
研究目的に照らして研究方法は適切であるか  実践報告の意義や目的は適切であるか
使用されている概念、用語は適切であるか
論理の展開に一貫性があるか
考察に新しい知見が含まれているか 実践としての新規性が含まれているか
調査の方法と分析の方法は明確であるか
調査結果は明確であるか
10 文章表現は適切であるか
11 要旨の内容は適切であるか
12 社会福祉領域の研究・実践としての位置づけは明確であるか 社会福祉領域の研究・実践としての位置づけは明確であるか
13 倫理上の問題はないか

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