お知らせ

<2019/01/29>

【構成員の皆さまへ】全国規模の精神疾患レジストリの構築に係る情報提供のお願い

 本協会では、国立精神・神経医療研究センターと日本精神神経学会が協働で研究開発を行っている全国規模の精神疾患レジストリの構築(研究開発課題名「精神疾患レジストリの構築・統合により新たな診断・治療法を開発するための研究」、全研究開発実施予定期間:2018年4月1日から2021年3月31日)に協力しているところです。

 本研究は、わが国では初めての取り組みであり、精神疾患レジストリを構築することにより、精神疾患領域における個別化医療の実現と精神医療の標準化促進を通じて、多くの精神疾患患者やその家族の社会参加や幸福感の実現に貢献することを目的とし、患者の社会的転帰の予測指標の抽出に貢献し、新たな診断法の開発、病態解明、標準的な治療方法の策定、医薬品や医療機器、再生医療等製品等の新規医療技術の開発の推進を目指しています。

 具体的には、診断、病歴、治療歴、処方等の患者の基本情報は電子カルテなどと連動させ、自動的に収集できるように検討されています。しかしながら、ソーシャルワークの視点に基づくアセスメント、社会資源の活用状況や障害福祉サービスの利用状況などについては、多くの電子カルテにおいて標準的な項目とはされておりません。また、我々ソーシャルワーカー業務においては、全国的にみても情報収集からアセスメント、支援計画、実施記録などについて統一された様式はなく、所属機関や個人によってもその方法に違いがあるのが現状です。最近では、障害福祉サービス用の電子システムございますが、その導入率はまだまだ低く、その様式や入力項目も統一されていないようです。精神疾患レジストリを通じて患者やその家族の社会参加や幸福感の実現を図るためには、医療と福祉の連携は必須であり、われわれソーシャルワーカーが持つ専門的な情報が必要不可欠です。障害の状態や家族状況の変化、就労の状況、収入などの所得状況、サービス量や頻度、支援者など、様々な生活状況が疾患の安定性に大きな影響を及ぼすことは言うまでもございません。

 つきましては、ソーシャルワークに視点をおいた情報やアセスメント、支援計画、実施状況とその効果などを精神疾患レジストリに効率よく登録できるような標準化された方法やツール、電子システムなどについて、ご存知なことがございましたら、情報をご提供くださいますようお願いいたします。

 なお、精神疾患レジストリとの連動を図るために情報を入力し直すなどの二度手間をかけることなく、日常業務の情報をそのままレジストリへ自動的に取り込むことができるようなシステムなどの情報をいただければ幸いです。

 何とぞご協力いただきますようお願い申しあげます(※)。


【情報提供いただきたい期間】2019年1月29日(火)から2月28日(木)まで

【情報提供先】registry@japsw.or.jp


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