<2008/03/13>
左から京極座長、石川構成員、大塚構成員、新保構成員 |
本日3月13日(木)、厚生労働省共用第8会議室において、第2回目の「精神保健福祉士の養成の在り方等に関する検討会」が開催され、社会福祉士との共通科目の内容に関し基本的な結論が出されました。
まず、事務局から前回の検討会で構成員からあがった意見に対する対応案が示されました。前回から修正されたのは、(1)「社会福祉と社会システム」の教育内容に、法と社会システムおよび経済と社会システムを追加、(2)「福祉行財政と福祉計画」の時間数を60時間から30時間に短縮、(3)「成年後見制度」のシラバス内容に、基本的人権の尊重などを教授する法学の基礎的な知識や権利擁護に関する項目を加え、科目名も「権利擁護と成年後見制度」と見直す、の3点です。(3)は前回、権利擁護や人権擁護を取り上げる科目の必要性、また社会福祉専門職の前提として、障害者理念や要支援者にかかわる理念を教える「サービスと人権擁護」の項目の必要性について、多数の指摘があったことに対する回答として示されました。
一方、科目名から「社会福祉」の言葉が消えていることに対する指摘については、社会福祉専門職の相談援助活動が、従来の「社会福祉」の領域に留まらず、成年後見や障害者の就労など領域が拡大してきていることから、現行の「社会福祉原論」は「現代社会と福祉」とする、また時間数に指摘のあった「地域福祉の理論と方法」は、社会資源の調整・開発・ネットワーク形成の重要性を鑑み60時間とするとし、前回案どおりとなりました。
概ね、前回構成員から出された意見を取り込んだ対応案となりましたが、社会福祉専門職の観点から各科目を見直すことを重視したため、全体的に各論に重きが置かれており、理論や哲学といった基本の教育も重要であるなどの指摘もあがりました。
今回の議論を踏まえた内容については、共通科目関係省令、告示等として、今月中にパブリックコメントを募集し、4月中に公布される予定です。
専門科目については、第3回の検討会を前に、ワーキンググループを設置し、現場の意見を反映させたたたき台を作成、それをもとに検討会での議論を進めていくことになります。
なお、本日の議事録は、後日、厚生労働省のホームページに公開されるとともに、配布資料は、近日、WAMNET(独立行政法人福祉医療機構)に掲載されます。