<2006/05/30>
(演習の一コマ) | (シンポジウムの様子) | (木下教育研究部長担当の講義2) |
さる5月19日から21日までの3日間、タイム24(東京都江東区)において、第5回実習指導者養成研修を開催しました。
本研修は、精神保健福祉士の育成を担う実習指導者の資質向上を目標とし、今回は、国家資格取得年数等の受講要件を満たしていれば会員・非会員を問わず参加可能としました。当日は、定員50名のところ北は青森県から南は沖縄県まで総勢54名の参加がありました。所属種別でみると、32名が「病院」、10名が「精神障害者社会復帰施設」、5名が「教育機関」、7名が「診療所」と「その他」でした。
参加者は、実習を受け入れる側として、これから実習指導者となる人、経験年数がまだ浅い中で実習指導を担当している人、中堅として実習指導を担当している人、また、実習生を送り出す側の教育機関では、これから実習担当となる人や実習担当経験の長い人など、さまざまな立場の方々でした。中には、一緒に研修に来れかなった仲間から「どうしても聞いてきてほしい」というテーマを託されて研修にのぞんでいた方もいらっしゃいました。
▲修了証書授与。代表してお一人の方 にお受取いただきました。 |
プログラムは、講義を聞き続けるのではなく毎日後半に演習を組み入れ、研修をより深められるような構成にするとともに、新しくシンポジウムをとり入れました。シンポジウムは研修の講師4名が担当し、各講師が担当した講義を踏まえつつ課題を整理して、参加者との議論を深めていくよう企画しました。全体としては、初日に講義2コマ、演習1コマ、2日目に講義3コマ、演習1コマ、3日目に講義1コマ、シンポジウム1コマ、演習1コマというプログラムでした。
▲最後に集合写真を撮影しました。 皆様お疲れ様でした! |
演習やシンポジウムの意見交換の中で、精神保健福祉士の資格をとる学生が増えており、必修である実習を担当する指導者が不安やジレンマを抱えていること、精神保健福祉士になりたくて実習に来る学生だけでなく、この仕事が自分に向いているかどうか経験する意味で実習にくる学生も増えてきており、受け入れる側と学生との思いのギャップに戸惑いを感じていること、講義の中で「実習生を新人ワーカーと見ていませんか?」という問いかけに対して気付かされたという意見、経験を求めて実習にのぞむ学生であっても、精神保健福祉士として働く仲間になる可能性のある人として接する必要があるのではないか等の意見が出されていました。とくにシンポジウムでは、フロアからの活発な意見がだされ、会場全体で議論の共有がなされていたようでした。
撮影:山中研修委員 |
研修途中に天候が崩れ激しい雨が降る時間帯もあり運営中不安になりましたが、終了時間には小ぶりになり、さらに雨上がりには大きな虹がかかる印象深い研修になりました。
恒例の参加者からの研修報告は、「PSW通信No.142(7月15日発行)」に掲載予定ですので、どうぞお楽しみに。
(文責:事務局)