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<2006/04/12>

診療情報改定についての動向

さる2月15日、中央社会保険医療協議会より平成18年度診療報酬改定の答申がだされました。本協会では、同改定に向け診療報酬委員会を中心に協議・検討を行ってきました。そこで、診療報酬委員長から、これまでの動きをまとめさせていただきましたので、ここに報告させていただきます。


2005年度診療報酬委員長 今村浩司

 診療報酬委員会では、2006年4月の診療報酬改定に向けて、委員を中心にメーリングリスト等で意見・情報交換を行い、昨年8月に本協会事務局において委員会を開催致しました。前回の改定時に要望した2つの新設項目と5つの一部改定項目を基盤として、様々な検討を加えました。また、医療関係者や関係団体との意見調整や厚生労働省への打診等の活動等も進め、委員会としての要望書案を常任理事会へ提出しました。その結果、常任理事会の承認を経て、10月4日に厚生労働省保険局医療課に対して、本協会の要望書を提出いたしました。
 今回の要望事項とは
(1)精神保健医療福祉相談援助指導料(精神保健医療福祉環境調整料)(1ヶ月に4回を限度とする)
 通院及び入院により治療中の精神障害者(患者)及びその家族に対して、精神保健福祉士が主治医の指導(指示)を受け、家族調整支援・経済問題調整援助・地域関係機関調整援助等に関する相談援助業務を30分以上行った場合に算定する。
(2)精神保健医療福祉情報提供料
 入院中の精神障害者(患者)が退院時において、精神障害者(患者)の同意を得て、精神保健福祉士が退院後の生活に係わる関係諸機関(福祉事務所・保健所・地域生活支援センター・生活訓練施設等の社会復帰施設)に今後の援助にむけて環境調整等の為に情報提供書を交付した場合に、1回限り精神保健医療福祉環境調整情報提供料を算定できる。その場合情報提供書の写しをカルテ等に添付しなければならない。
 また、通院中の精神障害者(患者)において、精神障害者(患者)の同意を得て、精神保健福祉士が地域生活に係わる関係諸機関(福祉事務所・保健所・地域生活支援センター・生活訓練施設等の社会復帰施設)に今後の援助にむけて環境調整等の為に情報提供書を交付した場合に、精神保健医療福祉環境調整情報提供料を算定できる。その場合情報提供書の写しをカルテ等に添付しなければならない、としました。

 その後の診療報酬に関する経過としては、昨年11月25日に社会保障審議会医療保険部会・医療部会において、「平成18年度診療報酬改正の基本方針」がまとめられました。また、政府は12月18日に、診療報酬改定について過去最大である3.16%の引き下げを決定しました。
 これらを受けて本年1月11日に厚生労働大臣より中央社会保険医療協議会(中医協)に対し、改定案作成の諮問がなされました。その後はパブリックコメントの募集を経て、2月15日に厚生労働大臣に対して、中医協が診療報酬点数改定案について答申しております。

 現時点において今回の要望の実現化については、財政問題を抱える医療保険制度の中において極めて厳しいといわざるを得ませんが、診療報酬制度における精神保健福祉士の専門的業務を、国家資格者に相応しく、適正に評価される様に今後も長いスパンで粘り強い活動を継続していきたいと考えております。会員の皆様の御意見をお待ちしておりますので、よろしくお願いいたします。


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