新着情報

<2005/07/22>

障害者自立支援法案審議、参議院でスタート

 7月22日(金)、参議院本会議において「障害者自立支援法案」の審議がスタートしました。
 会議場は、ニュースなどでよく見る赤絨毯の「参議院議場」で、傍聴席は議員席を取り囲むように配置されている2階でした。傍聴者は、概ね30〜40名で車椅子利用者の方も数名いらっしゃいました。

 午後12時より、小泉総理出席のもと、参議院本会議において尾辻厚生労働大臣からの同法案に関する趣旨説明の後、平田健二議員(民主党)、鰐淵洋子議員(公明党)からの質疑及び答弁が行われました。
 平田議員からは、5月12日に6,600名(5.12みんなのフォーラムHPへリンク)7月5日に11,000名(7.5緊急大行動HPへリンク)の障害当事者、家族、関係者等が集まり「私たちのことを私たち抜き決めないで」と声を上げた集会について触れながら、所得保障なしの定率負担導入、当初「応益負担」といわれていた際の「益」という考え方、通院医療費公費負担制度廃止後の自己負担増加の問題ならびに負担が増えることで受診抑制の傾向が起こりうる可能性の問題、その他十数項目について質問がなされました。
 鰐淵議員からは、冒頭に自民党と公明党を代表する立場で質問する旨が述べられた後、利用者負担を個人単位で行うとの議論を聞くが協議状況がどうなのか、自立支援医療制度における1割負担の原則について、低所得者への負担上限の設定などについて質問がなされました。

 質疑に対する小泉総理、尾辻厚労大臣等の答弁として、繰り返し使われた言葉は、「木目細かな施策を講じること」「充分な配慮」「安心して使える公平かつ安定した制度の構築」でした。平田議員からは、核心に触れるような質問がなされていたように感じましたが、答弁ではこれらの言葉を組み合わせながら回答され、野党議員からはかなりの野次が飛んでいました。

 障害者自立支援法案の審議が終わり議場を出ると、外では車椅子利用者の方々がビラを配りながら法案に対する反対の声をあげておられました。日本は、当たり前の生活を当たり前にしたいと願う人々の思いが、特別なニーズだと受け止められてしまうような国ではないと信じながらも、障害のある人の生活がかかった重要な法案審議が進んでいるということに、ぜひ多くの方に注視していただきたいと思います。

<参考>
・参議院インターネット審議中継
 (「会議検索」からカレンダー7月22日の「本会議」をクリックし、動画形式を選んで、映像をご覧ください)

 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/index.php

障害者自立支援法案本会議趣旨説明・質疑(H17.7.22/参議院HPへリンク)


(文責:事務局)


△トップページへもどる