「第41回更新研修」を神戸学院大学 ポートアイランドキャンパス(兵庫県)にて、12月17日(日)に開催しました。ここでは、修了者から報告記事を掲載します。
<第41回更新研修> | ||
上田講師による講義 | 全体会 | 代表者による修了証書授与 |
いわくら病院(京都府)/経験年数11年 川上尚子
海風が冷たく吹きしきる人工島・ポートアイランドにある神戸学院大学にて更新研修は行われました。当日はルミナリエの最終日。個人的には、ちょうど生後4か月を迎えた娘を夫に託しての参加で、そわそわした気持ちを抱えたままスタートした研修でした。
前半は共通テキストや当日配布された資料を用いての講義でした。ソーシャルワーカーの専門性とは何か、それに即した活動ができているかどうかを振り返るにはどのような姿勢が必要かなどを考えさせられる内容でした。「自己決定の質はワーカーとクライエントとの間でかけた時間に関係する」「自己決定の尊重と権利としての自己決定の保障は区別しておかなければならない」といった自己決定に関する話題が特に興味深かったです。講師の方が自身の体験を生き生きと語りながら進めてくださったこともあり、自分の実践に引き付けて考えることができました。
午後からは7〜8人ほどのグループに分かれての討議でした。前半のスーパーヴィジョンでは、事前に作成したレポートを基にひとりひとりが抱えている課題を発表し合い、その後一つのテーマに絞って検討しました。私たちのグループは、長期入院をしている当事者の退院支援についてと、退院支援プログラムの運営についてを取り上げました。前述の自己決定支援についてなど、前半の講義内容に立ち返ることで話を深められた場面もあり、活発な意見交換が出来たのがよかったです。
後半の演習は、地域や支部・都道府県協会などでの自らの活動を振り返った上で、認定精神保健福祉士としての役割などを話し合うというものでした。どのようにして若手にソーシャルワーカーの専門性や価値を伝えていくかなど、後進の育成についての話題が多く出ました。個人的なことでありますが、私は前回基幹研修Vを受講した直後に第一子の出産をし、復帰後も以前と同じような社会的活動が出来ていないことに何となく寂しさや焦りを感じていました。グループには同じく育児真っ最中の人や、大変な時期を終えたばかりの人、引退間近で何を残すかを考え始めている人など様々な方がおられ、そんな私に「今は出来ることをしたらいい、いつかまた活躍できる時期が来るから」とアドバイスをいただきました。少し大げさかもしれませんがソーシャルワーカーとしての自分の生き方を考えることができました。そわそわした気持ちでスタートした研修でしたが、私にとって実りのある1日でした。娘も元気に過ごしてくれていたようです。これからも今出来る活動を出来る範囲で精一杯していきたいと思います。
※ご報告いただいた方のご所属名と経験年数は、研修受講時の情報で掲載しています。