報告

第37回更新研修

 「第37回更新研修」を石川県地場産業振興センター(石川県)にて、7月29日(土)に開催しました。ここでは、修了者から報告記事を掲載します。


<第37回更新研修>
     
山北委員による演習説明 演習の様子 代表者による修了証書授与

・ 元気になれた更新研修

たけとう病院(福井県)/経験年数14年 後藤太一

 更新研修には、「認定」を維持するための強制力があります。更新研修を受けるためには、2つのレポートを書き上げ準備していかなければいけません。研修参加が億劫だと感じることはあると思います。しかし、その認定を維持するだけではない価値があるから、みなさんはこの更新研修に参加されているのだと実感しました。グループワーク後の参加者の感想では、「参加してよかった」「元気になれた」という声が聴かれました。

 午前中は、日本精神保健福祉士協会副会長宮部真弥子さんよりソーシャルワーク論の講義がありました。ソーシャルワーカーとしての精神保健福祉士の専門性について語られたときに、「誰のための精神保健福祉士なのかを問い続ける」という宮部さんの言葉がありました。組織の内外でいろいろな役割を担うようになり多忙になる中、何のために、誰のために私は働いているのかと、足元を見失うことがありました。宮部さんのこの言葉は、当たり前のことであるはずなのに、私の心には深く突き刺さりました。

 午後は、スーパービジョンと演習があり、8名ずつのグループに分かれグループワークを行いました。スーパービジョンでは1つ事例を取り上げ、参加者のみなさんで内容を深め、その事例を通して自身の実践に引き付け日々の業務の振り返りを行いました。何より、参加者のみなさんがそれぞれの現場で、クライエントのことを一番に考えてかかわられていることがみなさんの発言の中に感じられ、とても刺激になりました。

 また、後半の演習では都道府県支部への参与というテーマから、研修運営でどのように参加者を集めているかという話になりました。その中で、ある県では「初めの一歩」を踏み出してもらうために、非会員の方に話題提供を依頼するという取り組みをされているそうです。まずは参加してもらい、雰囲気を感じてもらうことで入会や次の参加の機会につながっているとのことでした。他にも、精神保健福祉士としての意見を求められたとき、自分の自信のなさに困ったという意見もありました。実践の根拠を言葉にできるか、実は私たちが一番苦手な部分なのかもしれません。言葉にするためには、やはり実践の積み重ねと学んでいくこと、それからそのような場面に身を置いて発信していくことが大事だとのお話がありました。

 最後に、夜には懇親会があり、金沢の夜においしいお酒とお料理をいただきました(私は運転のためノンアルコールでしたが…)。そこでもまた、みなさんの熱い思いや日本協会での研修運営の貴重なお話など聴くことができました。これらの出会いに元気をいただき、また明日から前向きにいこうという気持ちにさせてくれました。参加者のみなさま、講師の宮部副会長、運営のみなさま、本当にありがとうございました。


※ご報告いただいた方のご所属名と経験年数は、研修受講時の情報で掲載しています。


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