報告

第35回更新研修

 「第35回更新研修」を海峡メッセ(山口県)にて、5月14日(日)に開催しました。ここでは、修了者から報告記事を掲載します。


<第35回更新研修>
     
演習説明 演習の様子 代表者による修了証書授与

・ よい実りを得るために

高山病院(福岡県)/経験年数15年 牧 久美子

 2017年5月14日、山口県下関市「海峡メッセ」で行なわれた更新研修に参加させていただきました。今回2回目の更新研修でしたが、前回とは異なり事前レポートが二種類あり、認定精神保健福祉士の取得後、また前回の研修終了後からの自分と向き合わざるを得ない状況となり、率直な気持ちは「私はこれで良いのだろうか」と不安を抱えた状態での参加でした。

 午前中は渡邉俊一先生によるソーシャルワーク論の講義でした。私自身が働いている福岡県の大先輩であり、いつにもましてパワフルに、冷静でありながらも熱のこもった「想い」を感じ、「忘れてはならないこと」「継いでいくべきこと」を改めて考える機会をいただきました。

 午後からはスーパービジョンと演習です。前述したとおり、私自身は研修レポート作成時点から前向きな気持ちを持てずにいたため、「グループの方にどのように受け取られるのだろうか」「(九州の)大先輩が同じグループにいるけれどこんな私で大丈夫だろうか」と最近ではあまりない、久しぶりに新人のような緊張感を感じていました。しかし実際に演習が始まると、「ピアスーパービジョンとはこのような浄化作用と安心感をもたらすものなのか」と感じていました。お互いの悩み、葛藤が受けとめられ、共通言語で話し合えているという安心感から、当初感じていた緊張感は次第に小さくなり、最後は笑顔で終えることができていました。グループワークの中で「今更との覚悟で」と自己決定の尊重について話題提供してくださった方がいらっしゃいました。現場で真面目に取り組んでいるからこそ起こる葛藤にきちんと向き合おうとする姿勢には大変刺激を受けましたし、自分たちの担うべき役割や職責を見つめなおすことができました。認定精神保健福祉士の取得と継続は外的な評価のみでなく、自分自身に専門職としての意識の変化をもたらすものであり、その意識を実践につなげ、後進につないでいくことの重要性を改めて感じることができました。

 専門職の成り立ちの木がテキストに記載されていますが、光や養分が十分に行き届かなければ、根が腐ったり、幹が折れてしまったり、葉や実が成らなかったりします。精神保健福祉士という自分の木をすくすくと成長させるには、日々自己研鑽というお手入れをしながら仲間と出会い、今回のような研修に参加することで良質な養分を自身に取り入れていくことが必要だと感じました。研修参加者の皆様、講師の先生方、事務局の皆様ありがとうございました。


※ご報告いただいた方のご所属名と経験年数は、研修受講時の情報で掲載しています。


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