報告

第30回基幹研修2

第30回基幹研修Uを、10月14日(土)、フジコミュニティセンター(愛知県)にて開催しました。ここでは、修了者からの報告記事を掲載します。


<第30回基幹研修U>
     
櫻井講師による講義2 演習の様子 代表者による修了証書授与

・ 研修を通して

こころのクリニック西尾/経験年数5年 渋田悠紀

 現在の職場に転職直前で基幹研修Tを受講し、日々の業務の中で精神保健福祉士の専門性について考える機会が多くなり、もやもやとした状態が続いていた矢先に、地元愛知県で基幹研修Uが開催されたため受講することにした。

 講義1の「精神保健福祉士の専門性U」では、自己覚知の必要性について改めて考える機会となった。自分はなぜそう考えたのか、日々の業務の中で考えている時間がどのくらいあるのか。自信の無さから目の前のことから逃げ、表面的な関わりになっているのではないか。講義の中で自分の中のもやもやとした悩みが言語化されたように感じ、何が必要か考える機会となった。

 講義2の「精神保健福祉制度・政策論T」では、制度や政策の動向について把握することの重要性について学んだ。近年、次々に変わっていく福祉制度や政策について把握し、動向を追いながら今後の課題を考えることは、必要と思いながらも馴染みのない文章や難しい用語が連なっている印象が強く、敬遠しがちだった。今回の講義を通して、制度や政策がクライエントの生活に直接影響を与えており、相手を理解する上で欠かせない情報であること、また制度や政策の動向は当事者だけではなく、社会全体の身近な問題・課題にもなっていくことを実感した。

 講義3の「精神保健福祉士の実践論U」では、目的をもった面接、間を意識した面接について考える機会となった。ただ自分で決めることが自己決定ではなく、じっくりと時間をかけて関わり、相手のニーズや目標を明確にしていきながら、自分で決定していくことを支援することが必要であると学んだ。

 最後の演習では、グループで精神保健福祉士に必要な“ソーシャルな視点”について、実践の話を踏まえながら話し合った。私のグループは他県の方や過去にも受講したことのある方など、様々な話を聞くことができた。立場や環境の違いから、やり方や考え方に違いがあり、それぞれ自分の立場や役割に悩みがあることを共有することで、次への刺激にもなった。

 全体を通して、日々の業務で感じている悩みや焦りを言語化でき、自分に足りないものに気づくとてもいい機会となった。今回は地元での参加だったが、他県からの参加者から貴重な話を聞くことができた。今後、地元に限らず、他県の研修にも参加してみたいと思う。
 今回、このような機会をいただき、関係者・講師の方々に心より感謝とお礼を申し上げます。


※ご報告いただいた方のご所属名と経験年数は、研修受講時の情報で掲載しています。


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