東日本大震災復興支援委員会 菅野 好子
成人の日、当時は中学生だった生徒さんが、今年、成人式を迎えました。成人式の出席者にこれからの抱負を聞くと、いつかは、戻って復興のまちづくりの役に立ちたいと語る若者たち、この春から地元企業での就職が決まり、復興のために仕事に就く若者、それぞれの道のりでありますが、東日本大震災を体験した若者たちだからこそ、自分の生まれ育った地に貢献していこうという意志につながったことと思います。
震災後の混乱の中で過ごした月日は、卒業、入学式、修学旅行など、多くの学校行事が、予定を変更しなければならない状況でした。その後、一時はあきらめかけていた行事が、日本中、世界中からの支援により、そのかたちが変わっても実現することができ、同級生と一緒に過ごした思い出の時間となったことでしょう。彼らの意志が、現実に成り、強い使命感に燃えて飛び込んだものの、考えていた通りに物事が進まない、思い描いていたような生活ができていない、そんな時にも共感してくれる人がいて、一緒に考えてくれる人のつながりが感じられるまちでありたいものです。まずは家族や職場から。
陸前高田市では、学校のグラウンドを子どもたちに開放してほしいという地域からの要望に応えて、仮設住宅から復興住宅に移り住んでいただくことを優先させているという市長のお話を伺いました。その一つを考えても、子どもたちへの想い、学校の校庭にある仮設住宅にお住まいの方々を思うと、複雑な気持ちがあります。きっと同じように、一言では解決できない被災各地で向き合っている現実があることと存じます。
今年の委員会活動では、実際に委員自身が福島県の支援者の活動にふれ、復興支援委員会での今後の活動を委員会で再考したいと考えております。復興支縁ツアーは、3月18日~19日には宮城県女川町、石巻市、東松島市を訪れる行程で皆さまをお迎えします。今回のツアーには非構成員の方の参加も可能となりましたので、昨年までのツアーとはまたちがった企画を準備してお待ちしております。そして、今年も、全国大会で恒例企画にしていただいている物販事業ができるよう準備を進めて参ります。大阪のみなさま今年もどうぞよろしくお願いいたします。
私ごとですが、昨年の4月からお世話になっている事業所では、被災したグループホームの再建、被災した土地や仮設住宅での花いっぱい運動など、お会いしたことのない方々から、たくさんのご支援をいただいていることを知りました。もうすぐ6年になります。このご縁や経験を語り継ぐこと、災害に備えること、一委員として、皆さまからのご教示を今年もよろしくお願いいたします。