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東日本大震災復興支援委員会メッセージ

東北と群馬、そして全国へ、つながる「縁」

東日本大震災復興支援委員会委員
 小淵 恵造

 東日本大震災により被災された方々、また今なお不慣れな土地での避難生活を余儀なくされている方々には、改めまして心よりお見舞い申し上げます。

 2011年3月11日に発生した東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所の事故により福島県から多くの避難者の方々が群馬県内に避難してきました。それから4年8ヶ月が経過した2015年11月現在でも1200名を超える方々が群馬県での避難生活を続けています。

 群馬県精神保健福祉士会では発災直後に群馬司法書士会など関係団体と協力し、避難所の訪問による避難者のメンタルヘルスの支援と原発事故の損害賠償などの法的課題に対する支援を合わせて行う活動に取り組みました。2012年9月には県内の法律・福祉関係の専門職団体、社会福祉協議会や地域のNPO法人、行政などの協力により「ぐんま暮らし応援会」が設立されました。同会では、高崎市役所をはじめ県内各地を会場に避難者同士の交流を図る「集いの会」の開催や避難者の自宅を個別に訪問し、困り事の相談に応じる「訪問支援活動」などを行っています。2015年4月からは福島県の県外避難者支援事業を受託し、福島県県外駐在員と連携した訪問支援を行っています。

 群馬県精神保健福祉士会は、ぐんま暮らし応援会の加盟団体として集いの会での避難者の被災体験の傾聴や訪問支援活動の中でメンタルヘルスの支援を必要とする事例への対応など精神保健福祉士としての専門性を活かした活動を続けてきました。

 このような活動を続ける中で東日本大震災復興支援委員会参加のお誘いを受け、東北地方の構成員の皆様とのご縁を結ぶ機会をいただきました。

 福島県は地震、津波の被害に原発事故も加わり二重三重の苦難にみまわれました。放射能という目に見えない恐怖におびえながら先の見えない不安の中で「帰るべきか、帰らざるべきか」という苦渋の選択を迫られる方もいれば、帰宅困難区域から避難し、慣れ親しんだ我が家に帰ることもかなわず、群馬の地に骨を埋める覚悟をされた方もいます。こうした方々の苦難に耳を傾けるたびに「自分は支援者として何ができるだろうか」と自問自答を繰り返す日々です。

 東日本大震災復興支援委員会では今後も「復興支縁ツアー」、「被災地事業所を対象とした販路拡大支援」、「全国大会での被災地事業所の製品販売」などの事業を計画しています。こうした活動を通じて東北、関東のみならず全国の構成員の皆様とのご縁を結びながら東北の復興を見守っていきたいと思います。