2011年8月19日 つながろう!ささえあおう!〜宮城、福島への視察から戻って〜

 東日本大震災の発生から5カ月が経ちました。被害に見舞われた方々、今も大変な状況の中で日々生活をされている方々に心からお見舞いを申しあげます。

 震災発生後に初めてのお盆を迎えることになった8月の11日〜12日にかけて、宮城県と福島県に県協会や支部の皆さまを、また我々精神保健福祉士の支援活動を要請してくださった被災地の保健所保健師さんを、ようやくお尋ねする機会を得ました。既に何回も現地入りしている小関副会長、木太常務理事、廣江災害支援体制整備委員長が、お盆休みの中、今回、私に同行してくれました。

 震災発生後からこれまで、被災地の仲間や、支援活動に入られた仲間の皆さんからの報告を聞き、報道される状況と重ね合わせ被災地域のみなさんへの思いを寄せてきました。しかし、今回、自身で体験したことで、状況を語る、今後を語る言葉を見つけることになったと同時に、これまで以上に現状の厳しさを痛感しました。また、今回、宮城に宿泊した際にも、深夜に震度3強の地震があり、3月11日に私が東京で体感した地震の記憶がよみがえると共に、数多い余震に皆さまのお疲れをあらためて思いました。

 保健所や保健福祉センターなど、訪れた機関の建物は一見、復興までは至らなくともハード的な復旧は果たしているように感じられました。しかし、表から一本奥に道を進めると、未だ瓦礫や泥などが高く積まれたままの地もあり、車の窓を開けたとたんに瞬時に小蠅が十数匹入りこんでくる状況に、今の復旧状況を再確認した思いです。

 保健師さんからは、精神保健に特化した強みを持ち、生活課題にまで対応できる精神保健福祉士への大きな期待と深い謝意を身に余るほどにいただきました。東松島市では年内一杯、南相馬市では少なくとも10月一杯までの希望をいただいた支援活動を継続できるのか、マンパワーや財源等に関するジレンマを抱えながらも、なんとか応えたいと思い、構成員の皆さんへの更なる協力の呼び掛けをはじめ、本協会としての対応を検討することの使命を胸に、帰路に着きました。

 復旧、復興、安定した生活を取り戻すことに関して、まだまだ長い途上にあることと思いますが、県協会をバックアップし連携しながら、本協会は息長く支援を行っていきたいと考えます。また、あらためて、全国各都道府県支部において平時から災害支援体制を整えることを急がなくてはならないと考えました。

 今回、ご自身の住まいやご家族を襲った惨状のなかで、懸命に障害のある人びとの支援や地域の救援・復興活動に頑張っていらっしゃる被災地の仲間達、遠くから自分の時間を使って、または所属機関のご理解の下、支援活動に携わっている仲間達に出会い、つながりを再確認し、たくさんのパワーをいただきました。

 全国の構成員の皆さん、持てる限りの知恵と力と激励の気持ちを寄せ集め、関係機関・団体とも力あわせ、当面は地元から求められる救援・支援に今できること、やらなければならない取り組みに、ぜひご協力いただくことを心から呼びかけます。暑い暑い夏が続きます。ご自愛いただき、皆さんとともにこの事態を乗り越えていきたいと思います。


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