長い間福祉の対象とされてこなかった精神障害者を取り巻く社会的状況は、精神保健法、障害者基本法、精神保健福祉法などにより変化してきました。そして、21世紀初頭の今、障害者雇用促進法の改正、医療観察法の施行、障害者自立支援法、自殺対策基本法の成立などにより、その社会的状況は目まぐるしく複雑に変化しており、障害者の自立支援と介護保険制度との統合の議論もなされています。
そのような状況の中で、私たち精神保健福祉士を取り巻く環境も大きく変化しており、その実践をより具体化して社会の認知を得ていく必要があります。そのために、精神障害者の社会的復権と福祉のための専門的、社会的活動を実践していく私たちのあり方について、今一度真摯に見つめ直すことが必要ではないでしょうか。
私たちの仕事はヒューマンサービスであり、「人と人との関係の中で」学び、培うものです。今までの私たちの殻や枠から「飛び出し」、ネットワークを広げ、新たな繋がりを「創造」して、精神保健福祉士の可能性を追求し、人間関係力の向上をめざし、この困難な時代に求められる役割を果たしていくことが大切だと考えます。
以上から、本全国大会・学会は、「飛び出せ!翔ばたけ!そして創造へ〜人と人との関係の中で〜」をテーマとし、構成員の資質向上と相互交流、専門職団体として構成員の研鑽による社会的貢献を果たすことを目的に開催します。