会長メッセージ | 被災地支援募金 | 災害支援員募集及び被災地支援活動
※本ページに掲載している写真は、報告者が掲載確認をとっています。
活動日 | 第9週:2024年6月17日(月)〜6月21日(金) |
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担当災害支援員 | 小川義明(富山県支部) 浜守大樹(富山県支部)※6/20(木)-21(金)のみ |
期間内支援協働者 | 石川県精神保健福祉士会 木谷氏、蔭西氏、坂井氏 石川県相談支援専門員協会 能勢氏 珠洲市役所福祉課職員様 珠洲市ふれあいの里健康増進センター職員様 珠洲市社協 珠洲ささえ愛センター職員様 |
期間中の活動内容概要 | ・珠洲市役所福祉課「被災高齢者等把握事業」での在宅訪問、仮設住宅訪問協力 ・珠洲市社協「ささえ愛事業」での仮設住宅訪問協力 ・他団体の被災地支援活動における後方協力(ピースボート災害支援センターの物資提供) ・支援チームミーティング参加 ・各事業における訪問記録作成 |
しばらく悩み抜いた結果、5月の第6陣に引き続き第9陣として再び珠洲市の支援活動に参加させていただくことに決めました。被災高齢者等把握事業が6月末でいったん終結を迎えるということもあり、今回は社協のささえ愛事業への協力が活動の大半でした。仮設住宅を中心に訪問し、現地は気温も高くなってきたため熱中症への注意喚起なども行ないながら、仮設入居後の体調の変化などについて訪問先で話を伺いました。また、定期的に各地区で行なわれているボランティアによる救援物資の配布にもささえ愛の方と同行し、現地で自身の状況に関するアンケート記入に協力しながら、生活状況や体調面の確認などを行ないました。現地ではほぼ水道が復旧し、仮設住宅の建設や公費解体が進められていますが、公費解体については6月末で希望者の約4%しか進んでいない状況のようです。上記のボランティア団体等も含め、建設関係の方々など全国から集まった様々な分野の支援者が同じ方向性を向きながら、被災地支援を行なっていることをあらためて実感しました。
現地で介入が必要と判断したケースについては現地の支援者に引き継ぐことが大原則ですが、クライエントに伴走しながら生活支援を行なっていくことが精神保健福祉士の役割だからこそ、現地にいる自分が気づき、その場で判断して行動をとらざるを得なかった場面もありました。それが正しかったのか間違っていたのか、まだ自分の中で答えは出ませんが、被災地支援では普段以上に柔軟な対応力や実行性も求められることを痛感させられました。
元々、地域や家族の支えがあって在宅で何とか生活していた当事者が避難所や仮設住宅、倒壊した自宅での生活を余儀なくされ、これまで浮き彫りになってこなかった様々な生活問題が徐々に見えてきたり、生活環境の大きな変化が精神的な不調や生活課題の発生をもたらしているケースが明らかとなってくるフェーズになりつつあります。それを現地で把握し、現地の必要な支援に繋げる、引き継ぐという作業は我々が派遣され活動を行なった大きな意義の一つであり、また、不眠や不安感、イライラ感や抑うつ感など、新たな心の問題が生じていないか、注意深く丁寧に被災者の声に耳を傾けることが、我々精神保健福祉士に求められた役割であったと感じました。また現地の支援者も被災者であり、自身の生活も安定しておらず、今後の見通しも不透明なまま身を粉にして働いておられることを移動中の車内で聞かせいただきました。支援者支援の必要性を理解しているつもりでしたが、実際には話を聴くことしかできず何度も歯痒い気持ちになりましたが、とにかくこの現状で被災者の支援にご尽力されていることを称えて、心と身体の健康には気をつけ、決して無理だけはしないでほしいと、話す機会があった方々には伝えてきました。
被災地で出会った被災者の方々の一つ一つの言葉や表情、目にした街の光景をこれからも心に刻み込みながら、現地での支援活動で得た貴重な経験を今後の精神保健福祉士としての業務や活動に生かしていきたいと思います。石川県、能登半島の底力を信じ、今後も被災地のために自分ができることを考え続け、一日でも早い現地の復興を心より祈っています。
第6陣の活動から重ね重ねにはなりますが、活動を支えてくださった皆様に心より感謝を申し上げたいと思います。