<2010/12/08>
<独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業>
わが国では、いまだに約33万人の精神障害者が入院しています。その中には、すでに入院治療が必要ではなくなった社会的入院者といわれる人たちが約7万人いるといわれています。そこで、地域で生活されている方はもちろんのこと、地域での単身生活の経験がなく、長期入院によって、その能力が衰えてしまっている精神障害者の地域での生活支援の必要性が叫ばれています。
また、精神障害者の多くが、病気から派生する障害以外に、無理解や誤った認識から生じる偏見や差別、社会から隔離されていたことによるハンディキャップなどから、地域社会で生活していくうえで様々な困難を抱えているのです。
2006(平成18)年、本協会権利擁護委員会では、精神障害者の自立生活を支援していくために必要な情報や知識、生活の現状と権利擁護に関する活動事例、課題等を「精神障害者の自立生活を支えるための『権利マニュアル』」としてまとめました。同年12月に「障害者の権利条約」が国連で採択されたことを受け、昨年度は、権利条約に照らした「精神障害者への支援ハンドブック」を作成しました。そうしたこれまでの活動は、広く市民、障害当事者、家族、支援者などに精神障害者の意識を啓発するとともに、実際の生活や支援に役立ててもらうことを目的としたものでした。人権にかかわる問題は障害を抱えて生きる人たちにとっては、日常生活に直結する問題です。
そして、今年度は、独立行政法人福祉医療機構社会福祉振興助成金による「精神障害者の生活支援と権利擁護に関する普及啓発事業」の一環として、精神保健福祉にかかわる専門職、障害者、家族、ボランティア、一般市民を対象としたハンドブックの作成に取り組んでいます。その目的は、市民間において精神障害者の人権について理解を得ることを通じて権利擁護を推進し、精神障害者の地域社会での自立生活や社会参加の支援に寄与することであり、完成したハンドブックの普及、精神障害者の人権に係る啓発を目的として、全国3か所(東京都、北海道、福岡県)で「障害者の生活支援と権利擁護〜精神障害者が地域で安心して暮らすためのメッセージ〜」と銘打ったシンポジウムを開催する運びとなりました。
障害者の権利条約の批准をめざした動きも活発化してきている昨今ですが、精神障害者の人権への取り組みは他障害と比較してまだまだ出遅れた状況にあることは否めません。そうした現状を踏まえ、前半では障害者の人権状況と生活支援の視点について共有していただけるような講演、後半のシンポジウムでは多様な経験を踏まえたシンポジストからの話題提供と、参加者とのディスカッションを予定しています。
多数の皆様のご参加をお待ちしています。
権利擁護シンポジウム
障害者の生活支援と権利擁護
〜精神障害者が地域で安心して暮らすためのメッセージ〜
区 分 | 東京都会場 | 北海道会場 | 福岡県会場 |
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日 程 | 2011年2月19日(土) 終了しました |
2011年3月5日(土) 終了しました |
2011年3月19日(土) 予定通り実施します(03/17) |
時 間 | 13時30分〜16時30分 (受付13:00〜) |
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場 所 | KFCホール (東京都墨田区) |
札幌コンベンションセンター (北海道札幌市) |
クローバープラザ (福岡県春日市) |
講 演 | 堂本 暁子さん (前千葉県知事・障がい者制度改革推進会議構成員) |
大熊 由紀子さん (国際医療福祉大学大学院教授・元朝日新聞論説委員) |
林田 スマさん (フリーアナウンサー・元RKB毎日放送アナウンサー) |
シンポジスト ※ |
金成 透さん (本協会権利擁護委員) 関口 明彦さん (社団法人日本社会福祉士会常任理事・成年後見委員会委員長) 尾上浩二さん |
上野 武治さん (北星学園大学) 宮岸 真澄さん (本協会権利擁護委員) 花田 貴博さん |
今村 浩司さん (本協会理事・成年後見人ネットワーク「クローバー」運営委員長) 伊藤 亜希子さん(本協会権利擁護委員) (福岡県弁護士会、ひびき法律事務所) 米島 健二さん |
申込締切日 | 2月14日(月) | 2月28日(月) | 3月14日(月) |
※2011年2月24日現在
■主 催
社団法人日本精神保健福祉士協会
■後 援(申請手続中、順不同)
内閣府、日本障害フォーラム、社会福祉法人全国社会福祉協議会、社会福祉法人東京都社会福祉協議会、社会福祉法人北海道社会福祉協議会、社会福祉法人札幌市社会福祉協議会、社会福祉法人福岡県社会福祉協議会、社団法人日本社会福祉士会、社団法人日本医療社会事業協会、特定非営利活動法人日本ソーシャルワーカー協会、社団法人東京社会福祉士会、社団法人北海道社会福祉士会、社団法人福岡県社会福祉士会、東京精神保健福祉士協会、北海道精神保健福祉士協会、福岡県精神保健福祉士協会、株式会社福祉新聞社 等
■プログラム
・13:30 開会・趣旨説明
・13:35 講演「精神障害者の人権状況と生活支援のあり方について」(仮題)
・14:35 休憩
・14:45 シンポジウム「障害がある人々が地域で安心して暮らすために」
<コーディネーター>岩崎 香さん(本協会権利擁護委員長)
・15:55 意見交換・まとめ
・16:30 閉会
★東京都会場のプログラム構成の変更について(お詫びとお願い)★ プログラム構成を次の通り変更いたしました。すでにお申込みいただいております皆様にはお詫び申しあげますとともに、ご留意くださいますよう、どうぞよろしくお願いいたします。 ・13:30 開会・趣旨説明 ・13:35 シンポジウム「障害がある人々が地域で安心して暮らすために」 <コーディネーター>岩崎 香さん(本協会権利擁護委員長) ・14:45 意見交換 ・15:20 休憩 ・15:30 講演「精神障害者の人権状況と生活支援のあり方について」(仮題) ・16:30 閉会 |
■参加費
無料
■申込方法
チラシ裏面の「参加申込書」(PDF:164KB)にFAXにてお送りいただくか、必要事項をEメールでお送りください。なお、参加券等はお送りいたしませんので、当日、受付にてお名前をお伝えください。定員により、ご参加いただけない方々には事務局よりご連絡いたします。
[Eメールの必要事項]
1)お名前(ふりがな) 2)ご所属等 3)会場 4)障害対応(車椅子用スペース、手話通訳、その他)
■定 員
各会場とも300人
■問い合わせ
社団法人日本精神保健福祉士協会 事務局
(電話)03-5366-3152 (FAX)03-5366-2993 (Eメール)office@jamhsw.or.jp