<2008/11/26>
[趣 旨]
刑務所は今、受刑者で溢れているといわれています。そのため、今の時代は犯罪が増えていると誤解されています。しかし、現実はかなり異なっています。障害者をはじめ、高齢者、野宿者(ホームレス)などの多くの生活支援の必要な人が、過剰収容の原因になっているのです。刑務所が、地域社会で生活することが困難な人にとっての最後の砦になっているのです。支援体制が不十分なため、障害のある人などが、罪を犯し、再犯を繰り返すという悲しい現実が続いています。それを防ぐには、福祉・更生保護等の関係者による、強力な支援体制の確立が急務になっています。私たちは、まず刑務所と地域を繋ぎ、調整を図る「支援センター」の設立を訴えてきました。
しかし、本当に地域で安心して暮らすには、施設、企業、社会生活等の実際の場面において、具体的に受け止める場所と人が必要になってきます。援助の必要な人の背景と歴史を理解し、彼/彼女らを温かく包み込む社会こそが、本当に安全で豊かな社会といえましょう。そのためには、何が必要で私たちは何をなすべきでしょうか。
このような現実と認識の中で私たちは、厚生労働省の補助金を受けて各種の研究活動を進めてきました。昨年度は障害者保健福祉推進事業(障害者自立支援調査研究プロジェクト)として、この「支援センター」職員の養成のための研修について研究し、実施しました。(この研修は、「中央研修会」として本年度も3月に千葉市で開催します。)そして今年度は、同じ事業として、高等裁判所のある8都市において、地域で受け止めていただく方のための<研修会>を開催します。
政府(法務省・厚生労働省、等)は、私たちの問題提起を受けて、連携と調整の核として、『地域生活定着支援センター(仮称)』の構想を打ち出しました。そして、対象者を障害者に限定せず、高齢者や野宿者(ホームレス)まで拡大しました。そのため、今回の研修会(全国縦断講座)は、そのことを年頭に置き、内容(講師)・参加者を拡大・充実させました。
[主 催]社会福祉法人南高愛隣会(コロニー雲仙)
[日 時]2008年12月〜2009年3月の1日(13:00〜17:00)
[会 場]全国8か所(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・高松・福岡)
[受講者]全国に設置する「地域生活定着支援センター(仮称)」の職員をめざす人。更生保護事業に関わる人、日常的に支援する福祉・職業・医療・教育等の事業所や企業の職員、行政関係者及び保護者等、立場・専門は問わず。要事前申込・定員を超えた場合は先着順。
[受講料]無料
[内容・講師]
時 間 | 内 容 |
12:00〜13:00 | 受付開始 |
13:00〜14:15 | 基調講演「援助の必要な刑余者(罪を犯した人)の地域生活支援の課題」 |
14:15〜14:30 | 休憩 |
14:30〜17:00 | シンポジウム「援助の必要な刑余者への地域生活支援の確立のために」 <シンポジスト> 1.研究者/弁護士:法律関係者 2.実践家:生活困窮者支援関係者 3.実践家:障害者支援関係者 <コーディネーター> 松友 了(南高愛隣会東京事業本部長) |
[申込み]「参加申込書(PDF:134KB)」を使用し、FAXないしはE-mailにて下記まで。
社会福祉法人南高愛隣会(コロニー雲仙) 東京事業本部 研究P2係
〒162-0051 東京都新宿区西早稲田2-2-8「全国財団」ビル5F
TEL.03-3207-8571 FAX.03-3207-8564 E-mail:tokyo@airinkai.or.jp
・開催場所・期日・会場・講師一覧(PDF:138KB)