＜2008/06/19＞
※宮城県の岡﨑支部長（本協会理事）から本協会理事会宛に送信いただいたメール（６月19日、９時34分）を掲載いたします。
本日、心のケアチームで現地に入った方からの情報が入りましたので、お知らせいたします。その他、各種HPからの情報も添付いたします。(06/18付)
●心のケアチームに参加したスタッフからの報告等
・市内五区で、地震に起因するメンタルヘルスの相談はあがっていません。
・避難所には避難者はあまり多くない。家を離れるのを嫌がる人の方が多く避難を呼びかけている状況。地域の繋がりが強いため避難者が孤立感を抱いているようなことはなく和気藹々としていて、まだメンタルヘルスの問題は表面化していない。むしろ保健師等の支援スタッフの疲労が強いことが気にかかった。厚労省作成のガイドラインがありそれを参考に対応していたが、分厚い資料で現地での即応は困難。事前に読み込んでおくことが必要。
・現地では情報集約や指示系統が複数あり混乱している状況があるよう。
・今回は避難所へ赴いたので、もともとの精神疾患を持った方たちとの接触はなかった。
・物資は十分にあり、問題ない。
・避難所の方々は高齢の方が多く、戦争などの苦労もあることからか、避難所での生活に不満を述べる声は聞かれなく、「昔に比べると、ここ（避難所での生活）はまだいい」との声もあった。
・もともと近隣住民との交流が持続している地区のためか、各避難所での団結は固く、皆で協力し合いながら生活している。
・日赤病院のスタッフが24時間体制で待機しており、一般の医療はもとより不眠などの症状に対しても対応はできており、医療は現段階では十分と考えられる。
・ＰＳＷ協会以外にも、さまざまなところからボランティア協力の連絡はいただいているが、それらをさばききれないとの理由から、受入れの体制はまだ整っていない。
・花山、栗駒地区のスタッフは、不眠不休で対応に当たっており、スタッフの疲弊が心配される。
・とはいえ、やはり震災後、現地はものものしい、独特の雰囲気であった。
※ なお、今後宮城県沖地震への対応も予測されることから、できるだけ早く現地入ったほうがよいのでは、という意見もありましたが、当面は、県と連絡を密にして対応していきたいと思います。
●社会福祉協議会からの情報
・建物の被害が比較的少なく、また、道路が寸断されボランティアの方が現地まで行ける状況ではないため、今回の地震に関する災害ボランティアは募集していません。現在は、地元の社会福祉協議会が中心になり被災者に対する支援を行っています。
・栗原市社会福祉協議会からのお知らせ（平成20年６月16日17：00）
栗原市社協では、引き続き地元の地域福祉推進員の方々を中心に、被害の大きかった「花山」「栗駒」「鴬沢」地区で住民の方々の状況やニーズの確認をおこなっていますが、被害の多かった地域では地域住民の家族や親戚による片付けや、近隣住民の手伝いで対応が可能な状況です。
栗原市行政の各総合支所には、市内外からボランティアの方が一部駆けつけてくださっているようですが、外部ボランティアについては現在のところ募集をしていない状況です。今後、外部ボランティアの支援が必要な場合は宮城県社会福祉協議会のホームページに掲載いたしますのでご確認ください。
・栗原市社協職員と県社協職員により、「花山」「栗駒」「鶯沢」地区のニーズ調査の結果、週末ということで同居していない家族が来ての方付けや地域住民同士での方付けがかなりの部分で進んでいる状況であり、栗原市社協として被害の大きかった「花山」「栗駒」「鶯沢」地区を重点地区としながら、通常のボランティアセンター機能により、区長や民生委員、地区社協と協力しながらのニーズ把握と市内のボランティアで対応することが可能と判断し、今回は災害ボランティアセンターの設置は実施しないことを決定しました。
●宮城県精神保健福祉センターからの要請
・県センター職員にも疲労が見られ始めたため、６月23日（月）～27日（金）まで、１日１名の派遣要請がありました。
・８時半に、大崎市の県センターに集合し、17時半まで活動。（現地までは、約１時間）
・当日の状況報告、確認をして解散する。
・心理・精神保健福祉士・保健師・看護師の４名でチームを構成し、避難所に詰め、状況に応じてチームに分かれて活動していく予定、とのこと。
（報告者：岡崎 茂さん／宮城県支部長・宮城県精神保健福祉士協会会長）