<2007/07/18>
※新潟県支部の岡部支部長から送信いただいたメール(7月17日、22時33分)を掲載いたします。
[新潟県支部⇒本部事務局]
今、自宅の長岡に帰ってきました。雨が強くなって土砂崩れしないかと峠道は不安でした。帰りの車の中ではじめに思ったことが、「よく考えたら、まだ2日目か?」と言う感想です。これは何なんでしょう。3年前の中越地震を体験しているから・・・。その時は私も被災者でした。あの時とは柏崎は明らかに違います。1日が長いようで短かったです。
このような状況の中、本協会の皆さんを始め全国各地からお見舞いmailを頂きました(本日は関係機関からの電話が多くmailで助かりました。個別に返信できなくてすみません)。
本日は地域で生活する精神障害者を中心に安否確認をしました。私の所属する法人の精神科地域支援部門では医療相談室(精神科部門)・地域生活支援センター・訪問看護ステーション・訪問作業療法・精神科デイケア・生活訓練施設・福祉ホーム・グループホーム・共同住居があり、約450人の精神障害者の地域生活を支援しています。
8時15分からミーティングを行い9時からスタッフ35人で手分けをして午前中に300人程度の安否確認を実施し、午後からは連絡が取れない方について精神保健福祉士と看護師2人1組で避難所や自宅の訪問を実施し、19時の集計では360人の安否を確認することができました。このdetaを市役所・保健所に情報提供しましたが可能な限り支援漏れを防ぐ方針でやっています。安否確認と同時に入院が必要な障害者の入院調整を医療相談室の主任を中心に実施し、現在震災を理由に入院・入所をした人が法人の施設も30人を超えています。明日は未確認の方の訪問と継続支援が必要な方について再び2人1組のチーム支援を行う予定です。現時点では、道路事情も悪く情報も少ないため、単独行動はリスクが高いので2人で行動しています。
避難所を訪問したスタッフは「イライラしている避難者が出始めている」「現時点では避難所で被災者の話にそっと耳を傾ける支援が有効に感じた」という感想が聞かれています。
私どもは震災2日目と言うこともあり、本日は安否確認に特化しました。その中でも危険な家で単身で生活している。薬を届けてほしい。入院させてほしいなどの個別ニーズが出ています。明日以降は個別のニーズを把握しどのような個別支援が必要か?ニーズを満たすために資源をどのように活用するかを検討する必要があると考えています。
柏崎では電力会社が電気の復旧に夜も活動しています。病院は17時にようやく電気が通り、電話も使えるようになりました。しかし、社会復帰施設系はライフラインはストップしたままです。水は給水車が来てくれほっと一安心ですが食料の確保が大変です。
明日から県のこころのケアチームが活動を開始します。茨内地域生活支援センターを拠点として活動することが決まりました。併せて障害者の相談拠点としての機能も果たす予定です。
震災3日目までは緊張が続き疲れも麻痺しがちですが、4日目以降が勝負になってくると思います。障害者の疲れも増しますし、窮屈で不便な生活から様々な生活ニーズが出てくると思います。○○さんが言っていましたが、「柏崎は2度目の震災だからニーズの出かたが具体的になるかも・・・」という予感です。だからこそ、スタッフは冷静な判断が必要になってきます。十分に休養をとり判断力の低下を招かぬよう長期戦に備えたいと思います。
私の代わりに新潟県支部事務局長が明日か明後日に開かれる「こころのケア会議」に参加してくれることになりました。
(報告者:岡部正文さん/新潟県支部長・新潟県精神保健福祉士協会会長)