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<2004/05/19>

障害者部会が介護保険との統合議論に前向き姿勢 6−7月に集中審議

 厚生労働省の社会保障審議会障害者部会は17日、障害者向け福祉サービスの介護保険への統合は避けられないとする姿勢をほぼ固めた。ホームヘルプなど、介護保険と重なるサービスは介護保険に移し、通訳やガイドヘルプなど障害者特有のサービスはこれまでどおり税財源でまかなう考え。2006年度の介護保険制度改正に合わせて議論を進める。6−7月にかけて集中的に部会を開き、具体策を探る。

 介護保険の保険料徴収対象が20歳以上に引き下げられることなどが前提になる。今後は身体・知的・精神の3障害別にヒヤリングをしながら、介護保険に移行できるサービス、福祉で提供するサービス、認定審査の方法、保険料や利用者負担について議論し、統合する場合のモデルケースを描いていく。

 統合を09年まで先送りする意見もあったが、この日の部会で「のんびり5年間議論するだけの(支援費の)財源があるのか」(松友了・全日本手をつなぐ育成会常務理事)という危機感が示された。遅くとも今秋までには最終的な結論を出すとしている。

 障害者福祉では、03年度に導入された支援費制度の利用が予想以上に伸びて財政を圧迫しており、見直しが求められている。支援費のほかにも(1)福祉サービスの地域間格差(2)精神障害者が支援費制度に入っていないという不公平感(3)三位一体改革に伴う国庫補助負担金の廃止・縮減―といった問題があり、財源が安定している介護保険への統合が取りざたされていた。

 ただ、「障害者と高齢者の介護は別物」として統合に反対する声は根強い。利用者増で介護財政が圧迫されれば保険料に跳ね返ってくるため、経済団体などからの反発が予想される。(JMA PRESS NETWORK・05/18)


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